ほるぷ絵本館

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アトリエ通信

2018年度、最後の活動となりました。6年生は今週で卒業となります。今年も、たくさんの子ども達が6年生まで通い続けてくれました。おねえちゃんの代から3姉妹、約17年間もアトリエに通い続けてくれたお母さんもいます。兄弟で通って下さっていう方も多いので、皆さん、上の子の受験や部活、PTA役員等々、このアトリエに来る時間を作り出すのは、並大抵ではなかったと察します。本当にありがとうございました。

殆どの方が、私との体験参加からアトリエとの出会いがはじまったのではないでしょうか。私は体験参加を18年間、同じやり方で続けてきました。同じことをするからこそ、子ども達が“一人ひとり、違うのだ”ということが、目の当たりにして実感してきました。また、逆にこういう部分は、どの子も同じことをする、ということもわかります。そこには、人間にとって必要な本質があるのでしょう。その中で一番、感じてきたのは、子ども達の「やらされたくない」という願いです。強弱はあるにしても、そうなるように育てたわけではないのに、どの子も“やらされる”ことに敏感で、それを心底、嫌がります。大人もそうですね。誰だってやらされたくはない。人間は、自分の意志でやりたい生命なのだと子どもたちから、教えられます。そんな生命が、やらされることばかりの日常をおくっていると、生命力がなくなってくるのは当たり前のことです。怖いのは、それが普通になると、そっちの方が楽になってくることです。

ミヒャエル・エンデの言葉 (モモ より抜粋)

遊びを決めるのは監督の大人で
しかもその遊びときたら何かに役に立つことを
覚えさせるためのものばかりです。
こうして子どもたちは
ほかのあることを忘れてゆきました。
ほかのあること、つまりそれは
たのしいと思うこと
夢中になること、夢見ることです。


アトリエの子達は幸せだと思います。
ここで集中している子達は、作品づくりも、最後の詰めまで集中力を欠かしません。その体験はこれからの人生に大きな意味を持つことを思いました。子ども時代にそういう体験をしておかないと、社会に出た時、“集中して物事にとりくむ”、“とことん追及して最後の詰めまでやり遂げる”、ということが、どういうことなのかがなかなかわかりません。大人になってからそういう姿勢を身に着けるのは非常に難しいのではないかと思います。
夢中になって集中している時の子ども達は、筆を走らせる手が、どれだけしんどくても、最後までやり遂げます。自分が納得がいくまで、集中してやり遂げた時の達成感を知っているからです。そういう達成感を知っている子ども達は、勉強が必要になった時や、社会に出た時にも、目の前の物事に取り組む姿勢が習慣づいているので、ちゃんとやらないと自分が納得いかないのだと思います。
アトリエの卒業生に、塾に行かなくても、優秀な子が多いのは、そういうこともあるのだろうと思います。最終学歴は、勉強ばかりしていた子達とさして変わりません。勉強が苦手な子も、自分の好きなことや、やりたいことをするための勉強はするようです。そしてやりだしたら集中する、とことん追及する、やり遂げる。私はこの力があるなら、どんな社会になっても、生きてゆける!と思います。これからどうなるかわからない社会で、子ども達の身を助けてくれるのは、そういう力であるように感じます。
今年の卒業生もそういう力を身に着けてきました。

ヘルマンヘッセは、人生の義務はたったひとつしかない、幸せになることだ、と言いました。
いつか幸せになる為に今を犠牲にするのではなく、
人生のどの時点においても、その瞬間を幸せなものにしてあげたいですね。その積み重ねがやがての新たな幸せをつくっていくのだと思います。

2018年度、大変お世話になりました。2019年度も、子ども達の居場所としてのアトリエとなれます様、精進してまいります。これからもよろしくお願いいたします。

※別紙の月謝の値上がりは大変心苦しいのですが、ぎりぎりまで考えた苦渋の決断です。
何卒、事情をご理解頂き、ご協力頂ければと思います。

2019年3月③アトリエ講師 星野由香

先日の日曜日、体験参加の予約がキャンセルになり、長くつ下のピッピ展に行って来ました!!
長くつ下のピッピは、私の子ども時代に最も影響を受けた児童文学です。視界に入ると読んでしまうので、母に「これ、隠しといて!」と頼んだくらい何回も読みました。私が読んでいたのは、岩波書店版で、ピッピ展のイラストとは違うのですが、どの場面もお話しがよみがえり、懐かしさがこみあげました。
ロッタちゃんややかまし村の原画もあり、ピッピのドールハウスの設置など見応え十分でした。とりわけ感銘を受けたのは、映像のエリアの壁に貼ってあったリンドグレーンの言葉。
(“ ”はリンドグレーンの言葉を引用)

“子どもたちに愛を、もっと愛を、もっともっと愛を注いでください。
そうすれば思慮分別がひとりでに生じてきますから“

子どもの側に立つ人たちは、皆、同じことを言います。しつけしつけと思うよりもたくさんの愛を注いであげて下さい。そしてリンドグレーンの子ども時代のように、

“遊んで遊んで遊び死にしなかったのが不思議なくらい”

子ども達と一緒に遊んでください。楽しくて楽しくて仕方がない時の子ども達の五感が解放されている空気を 共に感じることができた時、“遊び”から彼らが何を得ているのかを 肌で感じることが出来た時、子ども達の生きる力を信じられます。子どもにとっての遊びは生きることです。その環境は、12歳までは、保証されるべきだと私は思っています。

“長くつ下のピッピ”のピッピ・ナガクツシタはとにかくハチャメチャで突拍子もなくて、大人になってから読むと、それって読んで大丈夫?と疑いたくなるような内容ですが、20世紀を代表する児童文学、世界中で絶賛されています。スゥエーデンの子ども達は皆、ピッピを読んで育ちます。とことん子どもの側にたったピッピのお話しは、

“もし誰かの悲しい幼年時代を明るくすることができたなら私は満足です”

というリンドグレーンの思い、ただただそれだけです。以前にお話したことがあると思いますが、私がこの生き方を選んだのは、子ども時代にピッピとの出会いが会ったからだと、大人になって読み返した時に思いました。子ども達の日々をもっとわくわくしたものにしたい。ピッピと出会った時のトミーやアンニカのように、子ども達にとってのアトリエとの出会いが刺激的なものになればと思います。
自分のルーツはここにある、という物語をもっているのは幸せなことです。決してうらぎらない友人が一人いるようなものです。たくさんの子ども達に、そういう出会いをさせてあげたいですね。

2019年3月①アトリエ講師 星野由香

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先週のブラウニー、おいしかったですね。間につくったプラバンも大好評。
結構メジャーな遊びだと思っていたのですが、はじめてした子が多く、ものすごく喜んでいました。親子クラスの子ども達も興味津々だったのには驚きです。意外とあなどれない遊びなのかもしれません。

今回、皆さんにお配りしているのは、朝日子ども新聞の記事のコピーです。イジメというのは不思議で、イジメはいけないとわかっている人が圧倒的に多いというのに、クラス全員で一人を無視するというような事がおこります。こんな卑劣な行為がなくならないのは、どういうわけなのだろうと思います。首謀者はいるにしても一緒にやっていたら、同じ罪です。同じくらい品格の低い行為です。皆がやっているのに自分だけやらなかったら、その子をかばったら、今度は自分がいじめられる、というのはよくある話しですが、何も真正面から対抗していくだけしか方法がないわけじゃない。その時は皆にあわせていても、こっそり先生に言ってあげるとか、お母さんに手伝ってもらうとか、影でいじめられている子を助けてあげる方法だってある。それは、小学生には無理って思われる方もいるかもしれませんが、大半の子にとって高学年なら無理なことはありません。もちろん状況によるけれど、大人の目を盗むことにかけては、子ども達は神業を発揮するのですから。そのくらい立ち回れる知恵がなくてどうする、というのが私の気持ちです。いじめられている本人はそれどころじゃないのだから、周りが少しでも助けてくれたら、それだけで大きな力になります。
いじめられることは、恥ずかしい事じゃない、いじめている人間が恥ずかしい人間です。
いじめられても自尊心を傷つけられてはいけません。いじめる人の目的は、自尊心の持てない自分と同じ低さに、人をひきずりおろすことなのですから。
私はいじめに対しては全く寛容になれず、こういう言い方になってしまいすみません。
今も昔もかもしれませんが、子どもは大きくなると、いじめられていても親には言わない子が多いです。親は思春期で口数がへったのか、何かあったのか見極めるのは難しくなります。親との信頼関係の問題ではなく、ある子になぜ言わないのか聞いたところ「言えるわけがないいやんか」とかえってきました。と言えるわけがない、んじゃしょうがない・・・けど大人が味方にならないと事態が変えられない時もある。たとえ子どもから相談されたとしても、親もどうしていいかわからないこともある。そんな時のために参考になればと思い、この記事を配ることにしました。お子さんが小さいうちに、親子で、“何かあったら必ず親に話すこと”を伝えていてくださればと思います。今、あんまり根ほり葉ほり聞いてはいけないという風潮もありますが、根ほり葉ほり聞くのと、お子さんの話しをゆっくり聞いてあげるのとは違いますから、そこを勘違いしたら本末転倒です。お子さんが大きい方(中・高学年)は、この記事をきっかけに親子で一度、学校の状況などを話してみてください。そして、親からすれば当たり前のことなんだけれど、「あなたに何かあったら必ず助ける。」ということを、あらためて言葉にして伝えてあげてください。「母親というのは、我が子を命がけで守るものなのだ」ということを伝えてあげて下さい。万が一の時、苦しんでいる時、その言葉を思いだすはずです。

2019年2月③アトリエ講師 星野由香

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先週の作品は、皆、かっこいい仕上がりになりましたね。粘土に型押ししたり、ペンキを塗ってまたヤスリをかけたり、結構、大変な作業が続きましたが、どれも楽しそうにやっていました。(ヤスリのほこりが残っている場合は、乾いた布や歯ブラシ、筆などで落としてください。水でさっと洗っても少しペンキが剥げますが、きれいにとれます。)同じ工程でつくっているので、個性の出にくい作品と思いきや、子どもがつくるとやっぱり、“皆違って、皆いい”になりますね。
こうゆうアーティスティックな作品を子ども達はどう感じているのだろうと、水曜2年女子の会話に耳を澄ましていたら、
「コレ、なんか工場みたいやな」とRちゃん。
その語り掛けLちゃんの返しが「何世紀の?」(笑)。
普通、何世紀ってなりませんよね。
それに対してRちゃんが「22世紀」。
Lちゃんが「未来なんや」と会話が続き、
Rちゃんが「未来の建物はみんな寒色系になっているやろね」
そこで私が「えっなんで?」と口を挟みました。
Rちゃん「温暖化で熱いから、見た目だけでも涼しくする為に、建物は寒色系になるかなあと思って。」

なんて文化的で知的で優雅な会話なんでしょうね。豊かな言葉と豊かな感性が紡ぎ出す会話は、聞いている方の心も格を一段、上げてくれます。きっと、アトリエでしかできない会話なんだろうなあと思いました。ピカソクラスで本の話しをする時も、子ども達は楽しそうです。私もそうなんですが、自分が読んだ本の話しが出来る相手を見つけると、ものすごく嬉しくて会話が尽きません。それは、相手が大人であっても子どもであっても同じです。本が好きな人は本の話しになると人が変わりますよね。胸の奥にあったたくさんの本棚から、次々と本をとりだしてゆける喜び。子ども達にとってのアトリエはそんな感じなのかもしれません。同じ文脈を持つ友達と話しができたり、同じ空間を同じ空気で感じとれる子どもが集まる場所でもあるのではないかと思いました。上記写真は、その会話の2年女子と男子が、お互いに声優のように担当の役を演じて読んでいるところです。(“オレ、カエルやめるや”大好評でした。教えてくださったお母さん達、ありがとうございました。)感性が豊かで感受性が強い子ども達ほど、低学年の時は中々の苦労しているようですが、客観思考の芽生える3・4年生になると、自分と周囲の折り合いがつけられるようになってくるものなのだと、アトリエの子達を見てきて思いました。
今の時代は、子どもの世界もわけがわからないことでいっぱいです。昔もそうだったのかもしれないですが、変化のスピードと情報量が違うから、予測もつかないし、自分の体験が参考になりません。子ども達が苦しい立場に立たされてしまった時、どういう対応が正解なのかわかりづらくなってきました。こういう時代だからこそ、子ども達の心にゆるぎのない“核”を創ってゆかなければなりません。心無い人達の言葉や態度で、自尊心を打ち砕かれてしまわないように、心の深いところで感じたり考えたりできる言葉や物語にたくさん出会っていて欲しいと願います。もちろん、色んな体験をしたり、色んな人に出会うことも大切です。ですが、一人の人生で出会えることには限りがあるのです。今お子さんが、今年の年長さん、1・2年生の方に、読んでいて欲しい物語のリストをお配りしています。是非、子ども達に、生きる力となる本への扉を開いてあげてください。

2019年2月②アトリエ講師 星野由香

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1月3回目の積み木は、立方体の箱をそのまま土台にして、動かないように三倍体角柱を差し込み、その上にわくわくトレイをのせて一人一軒、お家をつくり、皆のお家と繋げてゆきました。こういう時、わくわくトレイが活躍しますね。4枚くらいあると色々発想が広がるのではないかと思いました。家々が隣り合うオシャレな屋根の連なりが、古いフランス映画の街並みのように仕上がったクラス、駅がたくさんあって、線路がつながっているように見えるクラス、高速道路・公園のある住宅街など色々でした。

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まるで物語を紡いでゆくように、子ども達のイメージが形になってゆきます。つながる積み木・つながる心。アトリエは想像の世界が創造されてゆく瞬間の連続です。子ども達がつくった積み木のひとつひとつにお話しがあります。だからこそ、子ども達は自分でつくった積み木で遊べるのでしょうね。今回のような活動ではお人形が大活躍します。(ピカソクラスの子達もお人形大好きです(笑)。)

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先日読んだ絵本の読み聞かせについてかかれた本の中に、“日常生活の中で、子どもがしょっちゅう触れているものや見ているものが、子どもの成長に大きな影響を与えるのだということを忘れないでください。”という言葉がありました。私も、子ども達の1歳くらいから6年生までの成長を見ていて、ものすごく感じることです。本物を見て育っている子は、偽物やいいかげんなものを見た時、なんか変だって気づきます(多分、教育に関しても)。全ての物を本物で揃えることは難しいですが、子どもが最も触れる機会のあるおもちゃ(積み木)や絵本は、本物を選んで欲しいと思います。お母さんが何を選ぶのかは、お母さんの価値観やその家の文化として子どもに伝わってゆきます。

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WAKU-BLOCKは自信をもって子ども達の手に届けることの出来る童具です。品質という意味だけでなく、積み木の考案者であり、幼児教育の母でもあるフレードリッヒ・フレーベルの原理に最も忠実につくられた積み木たる積み木です。スイスのネフ社(クルト・ネフ クラーセン キーナ)と童具館(和久洋三)を超える積み木はないと思います。白木に関しては童具館の積み木が圧倒的ではないかと思います。値段もなのですが(笑)。また、アトリエのカリキュラムはフレーベルの実践です。お渡ししている「親と子の共育①~③」は是非、お読みくださいね。お持ちでない方は在庫がありますので、お声かけください。

2019年2月①アトリエ講師 星野由香

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☆元町にあるギャラリーヴィが主催している絵話塾での卒業作品「おまえらしっとるか?」を記念に製本しましたので是非、もらってください。もっと清書をしてからと思ったのですが、そうなると中々しませんね。自分で言うのもなんなんですが、めっちゃおもしろい!!と私は思っています(笑)。子ども達と一緒に楽しんで頂けたらと思います。

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先週の幼小コピカでは、正六角形をテーマにケルンモザイク六角の構成してから、色粘土で正六角形のレリーフを作成しました。色粘土は、軽量粘土にポスターカラーを混ぜて、しっかりこねて一人5色くらいつくってから、綿棒で伸ばし、正三角形に型抜きしています。はじめのモザイク構成は、360度回転図形を50分ほどかけてつくったクラスもありました。
最初はいいのですが、形が広がるとどんどん複雑になってきます。あの人数であの大きさはとてもじゃないけど無理じゃないかなあと思いましたが、さすがは図形好きのアトリエ申し子たちと藤本先生。
全員にやり遂げた感があり、感動的でした。時間があれば、条理の世界と不条理の世界の両方をやってみたい活動です。

※今回使ったケルンモザイクは、カタログP68のケルンモザイク45六角mix
\19,000です。パターンボード六角\2,900とあわせてお求めください。

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3年生以上のピカソクラスは、積み木で日本の世界遺産をつくりました。この子達は、家庭でも積み木と共に育ち、アトリエ経験も長い子が多いので、放っておいても出来ることはわかっているんですが、それにしても“すごい奴らだ”と感心しました。作品を見て「荘厳な感じがする」と言ったあるお母さんの言葉。それはそのまま作っている時の子ども達の姿にもおくりたい言葉でした。長年通われている保護者の方たちはこの完成度に慣れてしまっているので、それ程の感動はないのですが(笑)、初めて見た人は驚かれると思います。実は大変なことがこの教室でおこっている、くらいの出来栄えです。(土曜日一日分をインスタグラムにあげています。是非、ご覧になってくださいね。)しかも1時間半でいきなりつくっていますから、相当ですよね。これだけの世界を知っている子ども達が、小さくまとまるわけがない。子ども達の本来持っている力と彼らが体験してきた本物が持つ力を感じました。幼い頃からしっかりとつくりあげられた土台の力、この力は、あらゆる局面で底力となり子ども達の人生を支えてくれるはずです。子ども達を信じるのも親の力だと感じます。

今週は下のクラスが積み木です。是非楽しみにお待ちください。
※雨降る本屋の日向理恵子先生の座談会&サイン会は定員となりましたが、キャンセル待ち多数の場合は、14時からも計画中ですので、お申込みしてくださいね。

2019年1月③アトリエ講師 星野由香

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今年1回目のアトリエは直角二等辺三角形をテーマに、立方体を45度に分割構成をして作品をつくりました。最初に、下写真にもある三角形の積み木ケルンブロックC2で自由に遊んでから、ケルンブロックと同じ1・1/2・1/4と分割した三角の和紙を、3種類の濃さの墨汁と2色の彩液で染めて立方体に貼り付けました。大きさの違う三角を“形体の秩序に沿って”配置してゆくのは難しいのですが、はじめに同じ分割の積み木で遊んでいるうちに、要領を得たようで、思っていた以上に理解していた子が多かったです(例えば1/2の三角なら二つで□ですが、1/4なら4つで□、1は隣の面に広がる)。発泡スチロールの立方体は手に絵の具をつけて塗りました。1回のアトリエで、子ども達は色んなことを体験し、アウトプットできる身につく知識を得ています。

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今週は全員の顔を見たかったので、久しぶりに全ての曜日に参加しました。日曜日の親子クラスは、1年ぶりに時間いっぱいは入れたのですが、子ども達が成長していてびっくり。2歳から3歳の1年は大きいですね。その中で、私にとっては、1歳の時の印象が強い自由人のF君。3歳になったばかりで、前回ちらっと見た時は、とても落ち着いた印象でしたが、今回会ってみると、自由人ぶりは健在(私にとってはそれがとても嬉しい)。
なのだけれどやっぱり1歳の時の自由さとは違うんですよね。1歳の時は本当の自由。でも今は、不自由さを感じつつ、ものすごくわかってやっていました。アトリエ中に戸棚を開ける時も、本当は“今、あけちゃいけない”とわかってやっている。そこからビーズのはいったケースをとろうとした時も、“本当はダメ”ってわかっている。
片手でとろうとしたので「両手でとらないと、おとすよー」って言ったら、ちゃんと落とさずとれて得意顔。でも油断してその後ガシャーンと落としてしまい散らばってしまったビーズ。「片付けといてねー」って言って、側で見ていたら、知らん顔でそのビーズで遊びだしたF君。でも、心の中がまるで見えるみたいに、“この状況をどうしようか”と考えているのがわかりました。

こうゆう時の子どもは、自分でも“やっちゃった”って思っているんですよね。でも、かと言って大人の思い通りになりたくない。片付けないといけないのはわかっているけれど、言われた通りにするのは嫌、“ほらみたことか”なんて思われたくない。なんだったら、わざと落としたんだよ、くらいに何事もなかったようにふるまう子どももいます(笑)。

F君はこの状態をどう収拾するのか、そして私はどうしたらいいかな、と考えながら見ていたら、はじめはビーズを積んだり並べてりして遊んでいたFくんは、そのうちケースをお鍋に見立てておままごと。「お豆さん入りまーす。次は人参でーす。」とか言いながら、結局、全部のビーズを入れて、片付けたのと同じ状態になりました。すごくないですか?大人の思い通りにならずに、自分の正当性もしめす見事な解決方法に、私も感心してしまいました。私自身がどう対応しようかなあと考えていたから よけいに“すごい!!”と思いました。

子ども達が悪いことをするときは、悪いことであるという自覚をもってやっていることが多いですよね。かまってもらいたくてやっていることも多いです。子ども達を見ていると、殆どがそうでないかと思います。それと、大人への反抗。それは自立へのステップ。なので“これもしつけだから”“悪いことは悪いと教えなくては“とあまり頭ごなしに押さえつけてしまうと、自立への契機を奪ってしまうどころか、それがたまりにたまったら本当の悪につながりかねないと思ったりもすることもあります。子どもがわかっていて悪いことをした時の大人の対処は、その子の人生にとって大きな意味をもつことがあるかもしれません。
創造性の高い子は自立的な子が多く、反抗の程度も他と異なる、のだそうです。(河合隼雄著 子どもと悪 より)。親は大変ですが(笑)、そんな彼らが、そのまま創造性を発揮して生きていってくれたらと思います。

今年も、子ども達の創造力が全開するアトリエでありたいと思います。このところ、2020年の大学入試改革に伴う教育改革の話しがよくでていて、それに対応した塾なども出来てきているそうですが、アトリエはもともと知識活用型の教育。そして、そういう教育は、付け焼刃で出来るような表層的なものではありません。やる方も、学びと覚悟が必要です。
これまでどおり、本来、子ども達が持っている潜在的な力を信じて、今年も子ども達の心に沿い、共に見守ってゆきましょうね。

2019年1月①アトリエ講師 星野由香

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12月1回目の親子・幼小コピカでは、円柱をテーマに光のオブジェをつくりました。1歳~3歳の親子コピカでは、つるつるして塗りやすかったのか、皆、絵の具に集中。1歳になったばかりの子も絵筆を夢中で走らせていました。

その前に幼小コピカでは、二人一組で段ボール電車に乗って鬼ごっこ。藤本先生が鬼になって追いかけるのですが、それが見ていてめっちゃおもしろい。子ども達も「キャーキャー」と歓声をあげて逃げまどい大笑いで倒れ込んでいました(笑)。見ていると藤本先生が、子ども達の動きを予測しながら、とまったり向きを変えたりして、子ども達の導線を確保しつつ追いかけているのがよくわかりました。子どもが危なくない程度に楽しくこけられるように計算して動いているんですよね。動画で見ているとそれがよくわかりました。その運動神経と勘の良さ、また、それぞれの子どもの性格や特徴をよくわかっていないとできないなあと感心してしまいました。子ども達、全員の心が喜びに満ちている時の熱気のような独特の空気。その空気を感じることができるかどうか、そして自らもその一員になれるかどうか、それは子どもと接することを仕事に選んだ人のもっとも大切な資質の一つであると思います。先生と子ども達がひとつになった時のアトリエは最強ですね。

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今週は、クリスマス限定モザイクの最後の注文を承っております。迷っている方は、星野までご相談くださいね。今年は六角形の世界と円・線がセットされています。購入されてお家で遊んでいる方のお写真をインスタグラムにあげているので、是非、ご覧になってください。最初に紹介しているRくんは、積み木も揃っていて童具専用の棚をパパがつくってくれました。図形的なセンスがあり、誰もおしえなくても正確な点対称や360度回転図形をなんなく遊びの中でつくっていました。動画は、玉ころがしのコースをつくっています。コースづくりは、先を予測してつくらないといけませんから、思っているよりもやってみると難しく、かなり頭をつかいます。アトリエのお母さんから教えてもらったのですが、将棋と同じ脳を使うみたいですね。他にもお父さんの誕生日ボードをつくったり、11月にお配りした絵本を見てつくったり、お友達のゲームにでてくるキャラクターをつくったり、盛沢山で遊んでくれて、お母さんも「買ってよかった」と大満足してくださいました。次にご紹介しているМ家は、3人兄姉妹が同時に使えるように、ボードをLサイズのイーゼル付きにして玄関スペースにおいています。昔の人の暮らしをつくっているんですが、発想がおもしろいんです(笑)、是非、見てください。

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マグネットモザイクは積み木よりも、取り掛かりやすい遊びができるので、手持無沙汰な時、ほっとしたい時に、なんとなく遊べるのもいいのかなあと思います。後、年齢を選びません。中学生も楽しんでくれています。また、絵を描くのが好きな子は、違う表現の仕方で絵が描けます。玉ころがし系はどの子も好きなので、お母さんも一緒にコースをつくって遊んでも楽しいです。結構、ハマりますよ。

私が何よりすごいと思うのは、60度・120度の世界が正確に網羅されていることです。ここまで正六角形の秩序を追究してつくっているおもちゃは、ヨーロッパからの輸入品を含めても日本では1社、童具館だけです。小学校の図形から六角形はでてくるのに、それまでさわることもなく、いきなり紙面で図形の理解を求めるのは本当は無理がありますよね。正六角形は、ハチの巣のハニカム構造や、遺伝子、雪の結晶、亀の甲羅など自然界にも多く、そこには何かの意味があるのだろうと思います。その何かを追究してゆくのが科学する心であり、きっとその心は、幼い頃にその核ができ、やがて種となって芽がでる日がくる。その核を作る為に、幼い頃から正確な形をさわって育つことにも何らかの意味があるのではないかとこの頃、考えます。童具館の積み木をはじめとする童具は、何もそこまでやらなくてもいいんじゃないかというくらい追究されています。作品ならいいんだけれど、商品として考えた時、あまりにもコストも労力もかかりすぎているので、私は和久先生に「そこまでやらなくてもいいんじゃないですか?」と言ったことがあります。少しくらいのことなら、お客さんは安く買えるほうがいいと思ったのと、その違いはよほどの人でない限りわからないからです。本当に見ただけでは全くわからないことや、どうしてこの積み木の数はこの数でないといけなくて、この形でなければならないのか、どうしてこの角度が必要なのかなど、学べば学ぶほど、童具の世界は次から次に学ぶべきことがでてきます。私も今だに“そういうことだったのか”と気づくことがあります。だからコストを下げる為に少しくらい何かを省いたとしても十分に製品になるし、そうしたとしても世界一の積み木としての哲学も品質も保たれます。
でも、和久先生の答えは「少しくらいならいいかって思って少し省くとするでしょ、そしたらその次にまた少しくらいいいかってなってしまう。そうしているうちに全く違うものになってしまうんだよ」。その言葉を聞いて、私もはっとしました。ひとつのことを追究し続けて、見えた世界を、見えているのに帳尻のいいところで妥協してしまったら、本物がこの世に残らなくなります。もちろん、企業である以上、働いている人もいるのだから、存続してゆく為に経営を考えることは必要です。でも、“これじゃあ商売にならないんだから、少しくらいいいじゃないか”という姿勢になってしまうと、本物を作る人がいなくなります。こういう企業や人がいなくては、哲学も技術も次世代へとつなげることはできないのだということを思いました。

今年も、大きな事故もなく、皆、元気にすごせたことに感謝して、新年を迎えたいと思います。良いお年をお過ごし下さい。

2018年12月③アトリエ講師 星野由香

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前回のピカソクラスの絵画では、それぞれが絵本の一場面を選んで描きました。
さすが、幼い頃から絵本で育ってきた子ども達。この子達は、この絵本の世界を読み解いているなあ、自分のものになっているんだなあと感じる作品が続出しました。ほんとにすごかったです。絵本の選び方や描き方で、その子の育ちの中で、どれほど絵本の読み聞かせが日常に浸透していたものであったのかがわかります。絵本に対する思いが伝わってきます。上手下手の世界なんてとうに飛び越えていました。あるお母さんの言葉「お話しが聞こえてくる」まさにその言葉がぴったり、小さな美術館にいるようでした。世界の絵本と絵本絵画作品展、やりたいですね。作品、おいててくださいね。

絵本はその内容だけが、子どもの心に残ってゆくわけではありません。その時、絵本を読んでくれた母の声、ぬくもり、におい、家族の姿、お家の様子、気持ち・・・いろんなことが同時に子どもの心に思い出としてのこっています。だから、小さい頃の絵本をあげたり処分したりしないで、おいていてあげてほしいのです。思春期の時や、自分では乗り越えられない壁にぶつかった時、どうにもならない感情に押し流されそうになった時、その絵本がお母さんとの思い出と共に力を貸してくれるかもしれません。お子さんに絵本を読んであげるということは、子ども達の人生に、そういう力を与えてあげることでもあるのです。そう思えるほどに、絵本の読み聞かせをしてあげて欲しいのです。そう思える絵本選びをして欲しいのです。

今回のピカソクラスの子ども達の姿を見ていても、本物を与えられてきた子、幼い頃の絵本との関わり方が密であった子達の心をとらえていたのは、おもしろおかしいだけの本やかわいいだけの絵本ではなく、本物とよべる絵本でした。彼らは絵本を選ぶ目がすでに備わっていることを感じました。絵本や積み木を通して本物を見る力が育っています。勉強に役立つからとか、しつけのためになるからとか、そんな底の浅い絵本やおもちゃの選び方は論外、それが目的になってしまったら本末転倒。本物にはいきつけません。
近年の絵本ブームも、哲学の表面だけをなめたような、一見、奥の深そうな絵本や、おしゃれなんだけど本じゃなくて雑貨だな、みたいな絵本も多く出版され、手を打ちやすい世界なので人気がでてしまうのも悩ましいところです。積み木も同じで適当なところで帳尻をあわせたなあと感じるものが増えてきました。もう一歩、踏み込めば本物が見えるのに・・・ともったいなく感じます。たまにはおやつも必要なので、色んな絵本があっていいのですが、是非、本もおもちゃもべースとなるものを先に揃えてあげてくださいね。

※クリスマス限定マグネットが大好評です。内容は違いますが、以前にもあったので、加古川の方は持っている人のほうが多いですね(笑)。新会員の方でご検討されている方はスタッフにご相談下さい。

2018年11月③アトリエ講師 星野由香

先日は、積み木フェスティバル・子育て絵本トークにご来場いただき、ありがとうござました。一日中、遊び続ける子ども達の“遊び力”、すごいですよね。この遊ぶ力こそが子どもたる力であることを喧噪の中、考えておりました。また、今年も卒業生達がボランティアに来てくれて、お母さん達も来てくれて、なつかしい顔に出会えました。何年も会っていないのに、言葉を交わした瞬間から当時の関係に戻れる、そんな“人とのつながり”を持たせてもらえる人生をおくらせてもらっていることに感謝しました。
途中で子ども達と卒業生達のボールあてが、はじまりましたが、楽しそうでしたね。

その時に、楽しくて興奮すると、悪気はないんだけれど自分の行動をとめられず、ちょっといきすぎてしまうタイプの子がいて、「ごめん、この子、止まらへんタイプやねん」って中3のボランティアのS君に言ったら「この子やろ、わかっとるわかっとる」と笑ってました。その表情と言い方で本当にわかっていると伝わりました。そして受け入れてもいる。きっと自らもそうやって受け入れられてきたことを、魂の深いところで知っているんだと思いました。彼も、かなり私を鍛えてくれるタイプの子でしたので(笑)。止まらないタイプの子がわかる、そして受け入れるってそんな簡単なことではありません。多くの大人も教育者も気づけない場合が多いことなのに、すごいです。そういうことも、子ども達はアトリエで身に着けてきたんだと考えさせられました。表面的な能力より、その力のほうがずっと尊い。まさに人間力であると思いました。

ボール遊びで大盛り上がりし、卒業生達も汗だく。数年前、私を追いかけて嬉々として遊んでた子達が、こうして今は逆の立場で小さい子と遊んでくれている、感無量です。そして、私がそうであったように、子ども達と本気で遊ぶことは、子どもと同じくらい楽しかったはず。そういう卒業生の姿を見ると嬉しいに決まっていますが、自分の想像以上に嬉しくて、その嬉しさはこれまで出会ったことのない新しい感情でした。卒業してからも、子ども達から新鮮な感動をもらっています。恵まれた人生を与えられていると思います。彼らへの恩返しは、多くの子ども達が与えられた生命を思いっきり謳歌して生きてゆけるように、“子どもの力を信じる教育”を広げてゆくことだと思います。子ども達がいつまでもアトリエが自分の居場所であると思えるように、出会える場をつくってゆきたいと思いました。

絵本子育てトークも至らない点は多くありましたが、素敵な感想を多くいただき、ありがとうございました。絵本から読書への橋渡し、また、文学への扉に関しては、もっと勉強したいというお母さん達もたくさんいらっしゃると思います。また、アトリエで積み木や絵本の実践講座を出来る限りしてゆきますので、是非、ご参加ください。

※11月1日(木)10時半 ケルンモザイク・マグネットモザイクの実践研修をします。
参加費 1000円 託児はありません。(ご相談ください)

2018年10月③アトリエ講師 星野由香

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先週のアトリエ通信は実は書きかけのもので、メモ程度に書いていてヘンな文章になってしまいすみません。内容はつたわりましたでしょうか?
重複しますが、台風の時の対応につきましては、これからはホームページにてご確認ください。お休みの場合、午前7時半の時点で決定します。振替日の活動は材料の関係もあり、積み木が中心となりますのでご了承下さい。

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先週の野菜と果物のレリーフはとってもオシャレな仕上がりになりましたね。本物に似せたい子、思いのままにつくる子、色々でしたが、まさに皆違って皆いい。
瑞々しさがあふれる作品となりました。全員の作品が並ぶと、このうえなくかわいくて、ずっと見ていたくなる。返したくなくなりますね。はじめに遊んだ、油粘土を壁に投げての的あても大変な盛り上がりでしたよ。お家でもやってみてとはとても言えませんが、ピタっとかべに張り付く感じが、ものすごくおもしろそうでした。

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このところ、中学生になった卒業生達がよく遊びに来てくれていて、殆どの子が話し方も敬語に変わり、背も高くなり、見かけも急に大人っぽくなった感じがします。ピカソクラスの手洗い場を見て、「あれ、こんなに小さかったっけ?」って言っている子もいて、わずか2・3年弱の月日は、彼らにとってはそんなに長いのだと感じさせられました。

インスタグラムにもあげたのですが、先日遊びに来てくれたSくんは、アトリエに通い続けた8年間、ほぼカリキュラム通りつくったことのない自由人。いつも家でつくったものをアトリエに持ってきて、色々、説明してくれていました。今回もマッキーを改造して、懐中電灯にしたものを持ってきてくれていて、その完成度がすごい!!他にもつくっているものがあるらしく、「また持ってくるわぁ」と帰っていったのですが、その言葉を聞いた瞬間に私の記憶が当時に戻ってゆきました。「また持ってくるわぁ」はアトリエから帰る時にSくんが、毎回言っていた言葉。そして翌週、何か持ってくる⇒ものすごくマニアックでコアな説明がはじまる⇒私が理解できていないと、理解するまでその説明はつづく(笑)。を思い出しました。彼のおかげで私は色んなことに詳しくなりました。卒業生の一人ひとりにドラマがあります。彼はこれからもこの生き方を続け、苦労することもあるかもしれませんが“君にしかできない何か”を見つけられると思います。これからのAI時代に一番、必要な力なのかもしれません。

アトリエは一人ひとりの個性を大切にしている場、という感じがあると思いますが、もちろんそれもあるのですが大半の大人とアトリエの違いは、大人のほうが子どもよりも偉い、と思っていないところです。ですから、子どもに“教える”という視点がありません。毎回、子ども達が生み出す世界を見ている私たちは、子どもよりも大人のほうがすごいなんてとても思えません。また、そう思っていたら、子ども達が生み出す世界を見ることはできません。“教える”という発想になってしまうからです。アトリエでは、新しいことは伝えるけれど、教えなくても子ども達が自分でつかみとってゆく、自ら学んでゆくことが殆どです。そう信じているから、その環境がつくれます。

前回のアトリエ通信でもご紹介しましたが、各界の著名人がこぞって推薦している“サピエンス全史”では、内容を咀嚼するのに少々、パニックに陥るくらいこれまで考えたこともないような視点から我々人類の歴史をひもといてくれます。
新しい知識としての歴史を語っているのではなく、視点が違う。視点が違うとこんなにも物事は違って見えてくるものなのかと思います。
子ども達に対しても、教えないと賢くならないのではなくて、子どもはその力をもっている、自分でつかみとってゆくのだ、という視点に変えるだけで子育てや幼児教育の在り方は、随分と変わってゆくだろうと思いました。

10月20日の講演会では、そんなお話しも含め、絵本や読書のことを中心にお伝えしてゆきたいと思います。また、時間の許す限り、ご質問やご相談の時間もつくってゆきたいと思っていますので、是非、ご都合の合う方はいらして下さいね。今回はあんまり、告知をしていないので、ゆっくりして頂けると思いますよ。

※5・6年生には受付や荷物運び、小さい子達と一緒に遊んでくれるボランティアを募集しております。毎年、何人か来てくれてとても助かっております。
是非、お手伝いにきてくださいね。

2018年10月②アトリエ講師 星野由香

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最近のアトリエは新しい試みが続き、先週の版画の方法もアトリエを開校して18年になりますが、これまでやったことがありません。先週は点線面をテーマに、カッティングボックスをつかって、色んな形の積み木を正しいボードに入れる競争をしました。例えば紡錘体は、一瞬、●の穴に入りそうなんですが、実は■なんです。またそれを半分にすると、半円に感じますが正解は、直角二等辺三角形なんですよね。形のつながりはおもしろいです。

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それから、発砲スチロールの板にコップやフォークで凹をつけて、発砲スチロールカッターでカットして、一枚一枚ローラーで着色して、画用紙に刷りました。結構手間暇がかかっています。版画もきれいでしたが、版のほうも美しく仕上がりましたね。乾いたらパズルとして遊んでください。

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最近の台風は、どうなるのかが全くよめないですね。これが異常気象によるもので、人間がもたらしたものなのだとしたら、どういうことになってゆくのか不安です。少し前に話題になった、河出書房新社から出版されている“サピエンス全史”によると、大型動物の大絶滅は、氷河時代の気温変動だけが理由でなく、むしろ人間が犯人であることは間違いないそうで、サピエンスが新たな部分に住み着くたびに、大絶滅が起こっているそうです。およそ7万年前の認知革命から農業革命の間に、200属以上いた大型動物が100属程しか残らなかったそうで、鉄器を発明するずっと以前におよそ半数の大型動物を絶滅に追い込んだことになります。サピエンスの歴史は250万年の全人類の歴史からすると短く、これから1000年生き延びられるかどうかもわからないのに、この地球上で破壊したものの数は計り知れません。

皆さん、台風は大丈夫でしたか?たてつづけの台風、また、どういう状態になるのかも読めず、自然災害に対する意識を変えてゆく必要を強く感じました。アトリエはお休みにしてしまうと振替日がなかなかとれないので、自己判断で来てもらっていた時もありましたが、この状態でどういう状態にそれは危険なので、台風等の場合はお休みに致します。

※お休みの判断がつき次第、ホームページにて掲載いたしますので、これからはそちらをご覧頂きますようお願い致します。
※同週の同じ活動の週に振替頂くか、振替日にいらしてください。
※振替日は年間予定で何日かご用意いたします。(内容は積み木になります。)
もし、その日に来れない場合の返金はできませんのでご了承ください。

2018年10月①アトリエ講師 星野由香

9月の6日~8日、広島で国際フレーベル学会が開催されました。世界中からフレーベル研究者が集まり、半分以上が海外からの参加。学会ですから主に研究発表が中心となりますが、2日目には和久先生の基調講演があり、童具・積み木・アトリエや園での活動(フレーベル教育の実践)における創造力の開発と関係性の原理についての講演でしたが、海外の研究者の方からも大絶賛でした。

子ども達の作品の写真にも“驚きと感動”なのは、どの国でも同じですね。また、午後から行われた分科会での積み木ワークショップも大感激。「アメージング!!」の声がとびかっていました。これもまたどの国の方が見ても“驚きと感動”です。

フレードリッヒ・フレーベルは200年前に世界ではじめて幼稚園をつくった人です。幼児が幼児らしく過ごすためには幼稚園が必要であると考えました。人間の発達において、幼児期の遊びは重要な意味を持つものであることを主張し、幼児が本来もっている天分を陶冶するための恩物を考案しました。積み木の原型ともなる恩物はアトリエの活動や童具・積み木の骨子となっています。その視点から童具のパンフレットを見て頂くとおもしろいです。

WAKU-BLOCK“積み木のいろは”の根底には教育思想があり、デザイン性や精度・質だけではなく、フレーベルの恩物に基づいて幾何学・数量学の法則が内在しています。作家が全人生をかけて、子どもの創造力の育ちに全責任を持つ覚悟で考え抜いてつくった積み木です。“世界一の積み木”と言っても過言ではありません。まあまあのところで手を打ってしまわず、とことん追求しているので、お値段もそれなりにはなりますが、子どもだからこそ妥協のない世界、本物に触れさせてあげたいですね。

このところ、安いわけじゃないけれど、まあこのへんでいいんじゃない、みたいなレベルのものが何においても物凄く増えているように思います。妥協してもいいかなあと思わせるラインが増えてしまい、人がそこから先を考えなくなりました。日本全国がクックパット化しているように感じませんか?そんな時代の中で、積み木を探していてWAKU-BLOCKにいきついたアトリエのお母さん達はすごい!と思います。以前は積み木と検索したら1ページめは童具館でしたが、今はわけがわからないものがでてきて、普通に検索していたら、なかなかでてきません。本当に、よくぞここまでたどりついてくださったと感謝です。とことん追求された本物を、日常生活の中で見て育つだけでも、得るものはありますが。もちろん活用したいですよね。今回、久々の積み木のレシピです。かずの木と組み合わせてお家をつくりました。是非、ご家庭でつくってみてください。

かずの木が今年の10月に大幅に値上がりします。欲しい、いつか買おう!!と思っていらっしゃった方は、今月中にお申込み下さいね。お支払いは後々、考えましょう(笑)。いろんな方法があるので、ご相談くださいね。

2018年9月②アトリエ講師 星野由香

子ども達の平成最後の夏の絵画、しびれましたね。なんとかっこいい絵を描く子ども達なのでしょう。毎回同じことを言いますが、同じものを描いたとは思えないくらい、皆違って皆いい。何をどう思ってこういう絵が描けるのか、頭の中をのぞいてみたいです。
子どもはある日突然成長すると言いますが、アトリエの絵画ではわかりやすくそんな日があります。絵が急に変わる事ってありますよね。幼い子どものそういう姿は、何百回と見てきましたが、今回は5,6年生にもそういう日がくることを実感しました。

ベビーコピカ(時々やってます)の0歳から来ていた5年生のSくんは、何がどうというわけではないのですが、最近何かと行き詰まっている姿をよく目にしていました。そんな状態を私はアトリエ過渡期と呼んでいるのですが、やる気がないわけじゃないけれど、活動に乗り切れていない、人の作品が気になるけど、人とは違う作品がつくりたい、でも思ったように作品ができない、そもそもどんな風にしたいかがわからなくなる、かといって先生の助言に従うのはいや、そんな感じではないかと思います。難しい~!
普段は、ただひたすら子ども達を見守るアトリエですが、今回、Sくんに“気合をいれてやろう!”と思って(笑)、デッサンの時に「鴨は形とるのが難しいから、ここの曲線はこんな風に・・・」とか「ここの色をはっきり分けるのが鴨の特徴やから・・」とかちょっと口うるさくアドバイスしてみました。多分、Sくんからしたら“急になんなん?”だったと思うのですが、高学年になると何か言ってくれた方がやりやすい時もあったりします。やっているうちに、だんだん気合が入ってきて緊張感がでてきたのがわかりました。それからは無我夢中。そうなったらお好きなように。私のアドバイスなんて実はなんでもいいんです。実際アトリエの子は、私が何を言ったって自分のやりたいようにしますから。要は、子ども達の気持ちが画面に向かう為のきっかけになればよくて、それを子ども達とお互いにやっている感じです。本人達も意識しているわけじゃないと思うけれど、こういう自分もどうしていいか若干わからなくなっている時の彼らは、私の誘導に上手にのってくるんですよね。普段は少しでも何か言うと怒るくせに(笑)。小さい子は、すっと創造の世界に入ってゆけますが、高学年になると色々難しい。特にアトリエの子は勘の鋭い子が多いので、畑先生も大変です。その日Sくんは、久々に自分でも納得のいくすばらしい作品ができて、“進化記念日”と喜んでいました。(進化記念日って言葉、いいでしょう?)それから、集中できたことをとても喜んでいたそうです。集中したいって子ども達も思っているんですね。子ども達にまかせるアトリエですが、そういう状態をつくってあげるのは、私たち講師の役割であることを思いました。

8/28~9/2の21世紀美術館での作品展も、ものすごくかっこよかったです。加古川からもたくさんのご家族に来て頂き、遠いところありがとうございました。やはりアトリエは習い事として別格だなあと改めて思いました。2018年度後期もとても楽しみです。


★かずの木(カラー)10月から値上がりします!(+\20,000) ご購入を考えられている方はお早めに!
2018年8月③アトリエ講師 星野由香

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先週の船も、先々週の石こうの昆虫も素晴らしい作品ができましたね。どちらも作業過程が多く、大人がするとしても大変。創造力云々以前に体力と根気が必要なカリキュラムでした。その中で、創作へのモチベーションを保ち続けていられる子ども達にほとほと感心しました。集中してものごとに向かう姿は、大人も子どもも関係なくみとれるほどかっこいいです。
昆虫ははじめに石こうを固めてリキテックスで着色し、ベニヤを貼り合わせて昆虫の形をつくり、全面にボンドと粘土を敷き詰めてから、はじめにつくった石こうを割ってモザイクにしてはりつけて完成です。

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船づくりも、木っ端を組み立て、ボンドで貼って、白ペンキで下地、それから着色をしていますから、大変な労力がかかっています。出来上がりだけ見ると、まだ白いところが残っているって思う方もいるかもしれませんが、平面ならすぐ塗れるけれど、凹凸だらけの立体物を塗るのは、やってみて初めて分かる大変さ。子ども達は皆、限界を一回超えてがんばっていました(笑)。

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いくら作るのが好きな子でも、最後はへとへとでしたが、美しい作品の出来栄えに、終わってからの子ども達の表情が違っていました。すごい作品ができた時の達成感はやはり違うんだなあと思い、そのことを藤本先生に話すと、「それもあるけれど、集中できたから満足できたのだと思います。今回、皆、すごいがんばるんですよ。」という言葉がかえってきて,“それ!その通り!!”と思いました。子ども達は集中した後、体の中から何かが抜けたみたいに清々しい表情になります。心底集中して無我夢中になって、やり遂げた時の子ども達は、作品の評価をあまり気にしません。「見て!!」とあまり言わなくなります。自分の表現したいことを思いっきりできた喜びのほうが大きいのでしょうね。そういう体験を子ども時代にたくさんさせてあげたいと思いました。

夏アトリエも残すところ後一回になりました。今年も岡山・京都・徳島・大阪と遠方からもたくさんの方にお越し頂き、子ども達との出会いを頂いて感謝いたしております。また是非、アトリエで新しい子ども達の姿を発見しに来てください。

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※8月28日から1週間、金沢の21世紀美術館でピカソクラスの壁画を展示します。インスタグラムでも報告しますので見てくださいね。(フォローお願いします。)

2018年8月③アトリエ講師 星野由香

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先週の子ども達は、細胞が喜んでいる!というくらい楽しそうでしたね。先生も一緒になって子ども達と一体化していました。最後のクラスでは、ほぼ菩薩のような表情になっていた藤本先生でした。
子ども達にとってのアトリエは大人が思うよりも、心のリセットができる場だあることを思います。この時間、本当に大切にしてあげたいと思います。

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AIの土台よりも人間の土台を前々回ピカソクラスで行った粘土と和紙の動物づくりは、私も畑先生も思い入れのある活動で、彫刻家の三沢厚彦さんのイメージを参考にさせてもらいました。子ども達がつくりそうな作品をつくる作家さんなんです(笑)。
まず木っ端で骨組をつくり、ガムテープで固定。それから首・顔部分は新聞紙でつくり、粘土で肉付け。和紙を貼って1週目は完成。この状態でも十分にかっこいい彫刻になるのですが、2週目に色付けをして更に完成度があがりました。子ども達のつくる動物たちの生命力と躍動感。勝てないなあ、あの子達、ほんとうにすごいな、と感動の毎日でした。

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その中で1週目に、あっという間に・・・をつくりあげたYくん。他の子の半分以下の時間で和紙を貼るところまで出来てしまいました。彼はひとのまねは一切することはなく、自分の中に浮かんだイメージのままに、まるで作品の中に入ってゆくような作り方をします。人はなかなかそんな風になれません。集中力という言葉を通り越して神々しくすら感じました。“Yくんはこのままこんな風に生きていってほしい。この姿は彼の生き方だ”と思いながらY君のそんな姿を見ています。子ども達が何かに取り組んでいる姿を見ている時、集中している時も、迷っている時も、満足している時も失敗したと感じている時も、人生の縮図を見ているような感じがするときがあります。最近読んで今、皆さんにおすすめしている安野光雅さんの“かんがえる子ども”の中に、安野さんが、学校の図画工作の教科書を佐藤忠平さんんと共作したときの子ども達へのメッセージがのっていました。
「この本を読む人へ
図画工作の時間は、じょうずに絵をかいたり、ものを作ったりするのが、めあてではありません。じょうずにかこうとするよりも、見たり考えたりしたことを、自分で感じたとおりに、かいたり作ったりすることが大切です。しんけんに、絵をかき、ものを作り続けていると、じょうずになるだけでなく、人としての感じ方も、育ちます。このくりかえしのなかで、自然の大きさがわかり、どんな人にならなければならないかが、わかってきます。これが、めあてです。」

器の大きい深い言葉であると思います。子ども達にとっての創造活動を、こんな風にとらえて、彼らの心とていねいに、大切に向き合う大人達と一生のどこかの部分でもいいから出会えたら、子ども達の人間性の器も変わってゆくだろうと思います。時に私たちは目先のこととらわれて、ていねいに子どもと接することを忘れてしまっている時があると反省します。創造活動は絵をかいたり、ものをつくったりすることだけでなく、まさに、自分で考えるという行為そのもののことです。これからの時代を生きる子ども達に、自分で考えるということが、これまで以上に真剣に身に着けてゆくべきことであるように思えます。皆さんのお子さんはどうですか?

※7月24日火曜日 かずの木研修 10時半から12時くらい
託児は1500円必要です。
※21世紀美術館8月28日から9月2日まで ピカソクラスの壁画が展示されます。

2018年7月③アトリエ講師 星野由香

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先週の活動でお母さん達からの質問が多かった色のついた積み木は、もともとは和久先生が娘さんの為につくった“かずの木”という童具で、モンテッソーリの思想と数学者・遠山拓氏の水道方式の理論が取り入れられています。(パンフレットに詳しく描いていますのでご覧になってください。)幼小コピカでは、はじめに1から10までのかずの木で自由に見立て遊びをしてから、ちょうど100になるトレイで数のパズルを楽しみました。小学生のクラスはテキストにもある立体すごろく(かずの木のテキストP.64)がとても盛り上がったようですよ。その後は机をかずの木で埋め尽くして、ピンをさしてからのビーズ遊び。頭を使った後なので、よけいに大はしゃぎの子ども達でした。

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人間がパッと見て認識できる数は多くても30個くらいで、100を認識することはなかなか難しいそうです。たとえばミカン100個とか車100台とか、イメージしにくいですよね。ですが、かずの木だと1トレイが100であることを一目瞭然でわかります。また、100に対して1はこのくらい、10はこのくらい、二つに分けると・・・など割合まではっきりとわかります。
1列が10になっているので、1と9で10、3と7で10という組み合わせや、1が10個で10.10が10個で100など数の分解も、教えなくとも遊びながら理解できます。

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実は、幼児に計算を教えるのはものすごく簡単にできることで、掛け算の九九なら誰でも覚えます。天才児でもなんでもありません。ただ本当に理解できている子となると殆どいないのではないかと思います。以前、計算式で1+1=2や10+10=20が出来る幼児に、かずの木で遊んだ後に、かずの木の10をふたつもって“これで、いくつ?”って聞くと2という答えがかえってきました。積み木がふたつという意味だと思いますが、それまでかずの木で遊んでいるので、2ではなくて・・・と促すと次は11という答えでした。幼児なのでわからなくてもいいのですが、どんなに教え込んでも発達年齢を越えて理解することは難しいものなんだと感じた出来事でした。(個人差はあります。)
ですが逆に、かずの木で幼い頃から遊んでいる子は、10のかずの木が二つで20ということや、10が10個あったら100になることなど教える必要もありません。時期がくれば自然と理解しています。またいくら0が増えても10+10=20なら100+100=200で1000+1000=2000ようになることも、0の概念と、1が10個で10という10までの数と量を根本的に理解していれば自然とわかるようです。かずとりゲームをしている時に、点数の数え方を見ていると、子ども達がどういう理解をしているのかがよくわかります。数と量のいききができること、その前に未測量の世界を十分に体験すること。私はそういう専門家ではないから個人的な見解になりますが、アトリエでかずの木や積み木で遊んでいる子ども達を見てきた体験から、算数でのつまづきは、どうもそこの理解がしっかりできているかどうかにあるように感じています。

かずの木で遊んだり、積み木やモザイクなど幾何形体で遊んでいると、子どもは本来、数学的なことが好きなんだなあと思います。子ども達が自然と生み出した伝承遊びにも数学的な要素が入っているものがたくさんあります。物事をを突き詰めると数学にいきつくという言葉も聞いたことがあります。「子どもの時、図形が大っ嫌いだった。」というお母さん達もアトリエの講座の時は“おもしろい”という言葉がよく聞かれますよね。子ども達が本来もっている好奇心や興味に素直に従う子育てができたら、無理に勉強へ向かわせなくても子ども自身が自分でしっかり考えるようになるのは自然な流れであるようです。もちろん、放っておいてそうなるわけではありません。環境を整えることは必要です。その上で焦らず待ってください。発達年齢を飛び越えて教えようとしたら本末転倒。その年齢に応じたことを思いっきりさせてあげたらいいんです。幼児期は思いっきり遊んでこれからの人生の土台をつくる時です。AIの土台をつくるより、人間の土台をつくってあげましょう。アトリエも開校して18年。たくさんの子ども達が育ってゆきました。先を急がず、焦らず、迷わず、待ってこそ、後の実りも豊かになることを見てきました。先のことより、子ども達の今を応援してあげることです。逆に、このお母さんはどうやってこの子の人生をつぐなってゆくのだろうという姿もみてきました。奪われた子ども時代は二度とかえってきません。山下先生がいつも言っている「子育ては欲をださないこと、素直になること。」迷った時に思いだすと、気が楽になりますよ。それでも迷ったら「生きていてくれたらそれで十分。」それ以上のことはありません。これから子ども達が輝く夏がやってきます。子ども達と共に子育てを楽しみましょうね。

※先週、ご注文頂きましたかずの木は、今週中に届きます。
7月24日10時半からかずの木講座・基礎編を行いますので、是非、ご参加下さい。

2018年7月①アトリエ講師 星野由香

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先週の絵画は、焼き色のきれいなコム・シノワのパンをモチーフにしました。普段パンは食べないですが造形としてじっくり見ると、パンって魅力的な形状をしているものがたくさんありますね。乾燥させて飾っておきたくなりました。

絵画は他の造形活動と違い、いつも同じ条件で行うので(違うのはモチーフだけですね。)、子ども達の成長や心の様子を知ることができます。“絵から見えてくる子どもの姿”これは、子どもの絵を見続けているアトリエ講師の特技と言えるかもしれません。“学校で色々あり、元気をなくしている”とお母さんから聞いて心配していた子も、堂々と自信にあふれている絵を描いているのを見ると「○○ちゃんは大丈夫です。そんなことで彼女の芯は折れません。」と私も自信をもって言えます。逆になんの問題もないと思っていた子が、いつもとは全く違う生命力のない絵を描くと、何かあったんだなと気づけます。これは、同じ子の絵を同じ条件で、年齢に応じて、定期的に、ずっと見続けているからこそ見えることなのかもしれません。また、私たちは子どもの絵を上手下手で評価することはありませんから、見えるところが他の大人とは違うのかもしれません。

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今回は絵画では2年生の絵に驚かされました。藤本先生とも話していたのですが、「どうしたん、2年生。全国的になんかあった?(笑)」と思うくらい、ほぼ全員、個性全開でかっこいい絵に仕上げてきました。皆、自信満々で「絵はまかせて」って表情をしていたのが印象的です。前回の絵から、同じ子が描いたとは思えないくらいに成長している子もいました。是非、2年生のお母さん達は、去年描いたかぼちゃの絵と比べて見てください。この数か月の成長にびっくりすると思います。

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この半年くらい精神がざわついている5歳のS君は、急に絵画が苦手になり、なかなかデッサンを描くことが出来ませんでした。なんとか描いたのが、手のひらより小さなワイングラス。それはそれでその時のS君の表現。それでいいのですが、この絵はどうやって仕上げるんだろうなあと思い、出来上がりを待っていると、藤本先生が見守る中、絵筆を走らせ描き上げたS君の表情は晴れ晴れとしています。「Sくん、いい絵かけたやん」と声をかけると「100%なっ!」と笑顔で答えてくれました。アトリエがはじまった時、泣きそうな顔をして「描けない」と言ってた子だとは思えません(笑)。100%の自信を取り戻したのです。先生の励ましに子どもも見事に乗ったのです。こういうことが起こるのも、“あなたはあなたのままでいい”アトリエならではなのだと思います。

2018年5月③アトリエ講師 星野由香

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先週は球・円をテーマに、円の構成で遊ぶ童具・円弧モザイクで遊んでから、半円のカプセルに、パラフィンにクレヨンを溶かしたろうを流して惑星をつくりました。おまけのろうそくづくりも楽しそうでしたね。盛りだくさんのカリキュラムに子ども達も大満足です。円弧モザイクの構成では年齢により、見立て遊びで楽しんだクラスと、パターン構成をしたクラスがあったのですが、どちらも子ども達一人ひとりの表現があり、とても素敵でした。5歳のA君がつくったのは、上記ひだりの写真。「何、つくったの?」って聞いたら「不思議なライオンどろぼう」(笑)。すてきな題名ですよね。アトリエの子は絵本で育っている子が多いので言葉のセンスも抜群、AIにはない力、読解力・想像力が育っています。

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2年生のH君は、絵本の部屋にいた私をわざわざ呼びにきて「僕がつくったのは、どれやと思う?」と目を輝かせて聞いてきました。こういう時は自分でも自信のある時。H君はこういうタイプの作品をつくるのが得意で、お家でも積み木やモザイクでオブジェをつくり、玄関に飾っています。きっと藤本先生も絶賛してくれて、いろんな人に見てもらいたかったのだと思います。お母さんたちも、お子さんの作品について知りたいときは、先生に聞いてみてください。“こんな工夫をしていたんだ”“こういうところが依然よりも成長しているんだ”“ここが○○くんらしさのすごいところ”など、親もなかなか気づけない、アトリエの先生だからこその視点を伝えてくれると思います。

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ろうそくづくりも、大人がやるとこぎれいにまとまってゆきますが、こどもがつくるとなんでもアートになりますね。ろうそくと言わず、オブジェとして自由につくってもおもしろいと思いました。色とりどりのろうがホットプレートに並び、いつもとは違った教室の雰囲気・非日常の世界、それだけで子ども達は「今日、なにするの!!」とわくわくしています。この気持ち、とってもとっても大切ですね。興味のあること、楽しいこと、好きなことから、子どもの新・芯・真の成長は始まります。こういう環境は、今の子ども達には無理にでもつくてゆかなければならないと感じています。嫌なことを無理やりやらせてやれるようにはなっても、地頭は良くなりません。人より学校の勉強をすれば、人より学校の勉強が出来るのは当たり前。これは人より勉強したということであって、頭がよくなったわけではないですよね。もちろん、子どもの興味や年齢、状況がありますが)。体を鍛えれば筋肉隆々になるけれど、運動神経がよくなったり、反射神経がよくなったりしないのと似ているような気がします。昔、よく言われましたが、知識がいくらあっても知恵がないのでは、使いようがありません。いろんな教育がありますが、そのどちらの教育であるかを見極めるのは、やはり親の洞察力なのだろうと思います。

2018年5月②アトリエ講師 星野由香

大人が思うより子どもは逞しい
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前回のピカソクラスでは、円をテーマに、まずベニヤ板に下地の色を塗って、粘土で色んな円をつくって貼りつけて、自由に着色するというシンプルなやり方で作品をつくったのですが、私や畑先生の想像をはるかに超えて、名作の続出。同じカリキュラムとは思えないくらい多種多様な作品に仕上がりました。同じことをしても皆違う、同じものができない。3年生以上になってもそうなるのは、さすがアトリエで育った子ども達だなあと思いました。本当はそれが自然のあり方なのだと思います。性格的なものもそうなんですが、大きくなっても、幼い時から知っているその子らしさを失わずに成長してくれていることを嬉しく思います。

毎年4月5月に思うことですが、心配して心配してみてきた子ども達も、親子から幼児コピカに入るとそういう顔になるし、小学生になると小学生の顔になるし、3年生以上になるとピカソクラスの顔になるし、6年生になると最年長の風格がでてくるから不思議ですね。大人が心配するよりも彼らはずっと逞しいのだということを思わされます。5月のゴールデンウィーク明けは1年で一番、子ども達が心身ともに調子をくずしやすい時期でもあるので、お母さんも心配されると思いますが、アトリエの子は大丈夫です。ある日、ふと気づくと「あれ、なんかこの子強くなったな。」と思う日が来るので、焦らず迷わずに共に見守ってゆきましょうね。ご相談のある時はいつでも言ってください。

子どもの心にむきあう

童心社の母の広場という会報紙に、白梅学園大学学長の近藤幹夫教授の“保育のこれまで、これから”という文章が掲載されていました。その中の一文に“保育の現場では、特に二つの視点が重要だと考えています。~中略・・・すべての子どもがそれぞれに願いや思いをもっていることを理解し、表情や声、しぐさから、それをつかむことに全力投球すること。”とありました。子どもの心を思うことに全力投球するのです。私もそれが一番大切なことだと思ってきました。ですから、はっきりとそう書かれている文章に出会うと嬉しくなります。全力投球という言葉を使うほど、大切な位置づけになっているこのことは、保育に限らず、幼子と接することを仕事にしている大人が一番に考えることであり、そこからしか何も始まらないという気さえします。子ども達と共に、我々大人も心を育ててゆきたい思います。

※今週は、親子・幼児のクラスでろうを使います。床や階段にろうが落ちると、かなり滑って危険ですので、活動後は養生してある教室意外のお部屋へ行かないようにお願い致します。

2018年5月①アトリエ講師 星野由香

ボール遊びから得るもの
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先週の親子コピカは、寺村輝夫・和歌山静子のゴールデンコンビ・0歳児から楽しめる絵本「たたくとぽん」を読んでかから、おつきさまに見立てた黄色いママボールを広い斜面に転がして遊びました。今回は、ピンポン玉・ゴルフボール・スーパーボールなどたくさんの種類のボールをだしてゆき、好きなボールを植木皿に集めて転がしました。山盛りになったボールを「よいしょっ、よいしょっ」と両手いっぱいに抱えて歩く後ろ姿がかわいかったです。同じボール・同じ色などを「種」に分けて集めだす子もいます。そんな時は「種」に分けるということと同時に、共通するところのある「類」を直観しています。色んな種類のボールで遊ぶことは、種別・類別の理解への導きにもなっています。

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幼小コピカでは、長い斜面に積み木を貼り付けて、コリントゲームをして遊びました。コリントゲームはどんなやり方でも、毎回、盛り上がりますね。(コペル1回目のクラスで、お家での積み木遊びでいかせる積み木コリントコースつくりますので、是非、ご参加ください。)

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その後は、前回の作品づくりで使ったママボールとは球としては同じですが、両極の特徴を持つ、硬くて小さくて音がして弾まないビー玉に、絵の具を付けて転がしました。(歓声が上がっていましたね。)ビー玉が転がった瞬間、子ども達の表情が一変。今日のアトリエも楽しい!!と確信した笑顔(笑)。
子ども達は楽しいに決まっているのですが、いてもたってもいられないという様子で絵の具だらけのビー玉を追いかけていました。トロ箱の中に落ちたビー玉を集めるのも楽しかったようです。あったかい日だったので、外で足を洗うのも大喜びで、あやうく水遊びがはじまってしまいそうでした。(若干、はじまってしまったクラスもありましたね)。

4月はまだ子ども達が、環境が変わったことへの不安もあるので、体を動かすカリキュラムが多いですが、5月から造形活動に入ってゆきます。子ども達を見てきた体験から、個人的な意見になりますが、ゴールデンウィーク明けの週は、1年で一番子ども達が精神的な調子をくずす時期であると感じます。この時期はそんなものだと、お母さんに心構えがあると少し違ってくるかもしれません。来る途中で、車の中で寝てしまうと復活が難しくなるので、なるたけ寝てしまわないようにいらしてくださいね。1週間のお休みとなりますが、元気にお過ごしください。

2018年4月③アトリエ講師 星野由香

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幼小コピカの作品は見事でしたね。毎クラス感動させられました。はじめは、天井にかごをつるして2チームで玉入れ。それから先生たちVS子ども達でボールあて。途中でお茶休憩を入れていたくらい盛り上がっていました。
それから、幼児コピカは年長さん、小学生コピカは2年生とクラスで一番大きな子達に幹を描いてもらいました。幹を描いてって頼まれた子達が、「えっなんで俺。なんで俺なん、えっ2年だけ。」と嬉しそうに言っている姿がかわいかったです。こういう時、かわいいと思っても茶化してはいけませんね。「本間は嬉しいくせに」なんて言ってしまうと恥をかかせてしまい、本人の立場がなくなってしまいます。(お父さんにありがちですね(笑)。)

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そのあと、筆で枝部分を皆で描いていったのですが、それが見事でした。子どもの描く線はすごいです。幹と枝だけでも十分に絵になっていました。大人ならこうはいきません。それから、ポスターカラーを全色つかってママボールスタンプで枯れ木に花を咲かせ、仕上げにテープの芯にペンキで〇スタンプ。どのクラスも幻想的な仕上がりとなり、壁に飾った時には子ども達からも感激の歓声があがりました。以前、皆さんにご紹介した新見南吉の名著“木のまつり”が絵になったように感じました。同じやり方、同じ色の絵の具、下地の画用紙も同じなので、今回はさすがに皆同じような作品になると思いましたが、クラスごとに全く違う作品になっているのも、子ども達のスゴイ!ところ、また、先生達が子ども達の自由を尊重しているということです。

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いつもは大人しくて自分から前にでることのない2年生のMちゃんが、画用紙の真ん中までいって作品の仕上げをしている姿も印象的でした。最初に幹を描いたことが自信になったのかもしれません。なかなか日常に機会がありませんが、異年齢の集団で最年長になるという体験の大切さも思います。藤本先生も「今日、Mちゃんが・・・」と同じことに気づき、同じことを思い、私に話してくれました。子ども達の一喜一憂に、会うたびの成長、変化に私たちも共に育っていっていることを思う1週間でした。

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※コペルクラスの募集が始まりました。すぐに満席となりますので、お申込みの方はお早めに☆
コペルに行くようになって積み木でよく遊ぶようになったという感想を多数いただいています。
今年もお家でいかせる積み木あそびから、コペルでしかできないことまで、スタッフも子ども達と
一緒に楽しいコペルクラスをつくってゆきたいと思っています。是非、ご参加下さい。

2018年4月②アトリエ講師 星野由香

球で遊ぶ・ボールで遊ぶ 比較とくりかえしでものごとを認識してゆきます
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先週の親子コピカは、どの子も好きになる絵本「りんごがひとつ」を読んでから、ママボールを絵本にでてくるりんごに見立てて、雨どいのレールにころころころ。光がぱあっと差しこんできたかのように、喜びの表情が変わる子ども達。まさに、ぼくもわたしも、という感じでボール転がしがはじまりました。

point レールは単純にまっすぐにくみましょう。ジグザグにした方がおもしろいように思いますが、4歳くらいまでは単純なコースの方が喜びます。また、なるべく情報を少なくしてあげた方が、ボールの動きそのものに集中して、転がす力を変えたり、ボールをせき止めたり、レールを持ち上げたりして自分で工夫をはじめます。遊びの中に、子ども達が自分で発見する要素を残しておくのはとても大切です。

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ひとしきり遊んでから、ママボールの色を黄⇒青と増やし、徐々にピンポン玉⇒カラーボールと種類を増やしてゆきました。とても単純な遊びに思いますが、どの子も夢中になって遊びます。夢中になって楽しむということは、集中しているということ。この単純なボール遊びの中で子ども達は、生きてゆくうえで必要な原理・原色的な物事のあり方をを直観してゆきます。
色の違いによって色彩を、素材には3つの特性(注)があることを、大きさや重さ、硬さ(密度)によって量をもちろん数を、弾む弾まない・音などの違いなどを、つまり、まず球体という形を知り、同じ球でも性状の異なるものに出会うことによって、同じ球(同種のもの)でもいろいろな個性があることを理解します。この比較作業は最初の分析作業となります。これらのことは球体だけでなく、他の形体にも同じことが言えます。 詳しくは入会キットの創造共育宣言をお読みください。

注 素材の3つの特性
① 海綿状の素材 = <ママボール>スポンジボールなど
② 固形状の素材 = <カラーボール>木球・鉄球など
③ 空洞状の素地 = ピンポン玉・テニスボールなど <>は童具館の製品

point 子ども達が、比較作業ができるように、はじめは主役のボールを決めましょう。同じものが二つ以上あることも大切です。それに対して重い・軽い・固い・柔らかいなどの違いがわかります。また、単純なものから複雑なものに、数は単数(1)からしだいに増やしてゆくのが自然のあり方です。数が増えると遊び方が変わってゆきます。

是非おうちでも色んなボールで遊ばせてあげてください。ボール遊びは四肢はもちろん、言葉の発達も促します。おうちの中でも遊べるママボールは、ご家庭において欲しいボールです。手ざわりが良いので持っているだけで安心するようですよ。

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ボール遊びの後は、机で斜面をつくりロール画用紙を敷いて、はじめに遊んだママボールに絵の具をつけて転がしました。球には、立方体のように、角(点)・線・面の部分が見えませんが、絵の具をつけて転がすと線が、弾ませると点が、押し付けると面がでてきます。絵の具だらけになって楽しむ子ども達。手でボールに絵の具をつけることに夢中になっている子もいましたね。手に絵の具がつくのを嫌がる子も、それはその子それぞれ。無理にさわらせなくても子ども達はとてもよく見ているので大丈夫です。これまでアトリエの子ども達を見てきた経験では、4歳くらいになるとあまり気にしなくなります。汚れるのが嫌なのは変わらなくても、それよりも楽しくなって、集中すると、忘れてしまうようです。


親子コピカは毎週、毎週、子ども達の成長や変化があり、それは今しかない子ども達の姿であり、見ている講師も驚きと喜びの連続です。是非、お母さん達もアトリエを思いっきり楽しんで下さい。色々悩むこともあると思いますが、アトリエの共育という言葉は、親も講師も子ども達と共に育ってゆきましょうという意味です。あせらず、まよわず、ゆっくり待ちながら、共にそのままの子ども達の姿を見守ってゆきましょうね。

※来週の活動はお料理ですので、エプロンをお持ちください。

2018年4月②アトリエ講師 星野由香


2018年度がはじまりました。今週は、きっと新一年生たちの毎年恒例の質問大会がはじまります。必ず聞かれるのが「何組やと思う?」。おもしろいですよね。毎年、ほぼ全員が聞いてきます。その後は、「担任の先生、なんて名前やと思う?」・・・絶対わからへんし。せめて性別でお願いしたいところですが(笑)、子ども達はそんな問題をだすくらい、小学校の話しがしたくてしたくてたまらないのでしょうね。でも、まだ、学校であったことをうまくまとめて話せないので、先生に学校のことを話したくて、話しかける手段としての問題形式なんじゃないかなあと思います。そんな時は、興味津々になって子ども達の話しを聞いてあげたいものですね。

4月の子ども達の姿は、どんなにわくわくしているか、どんなにうれしいか、また、どれだけ不安があるかかが伝わってきて、子ども達の一喜一憂するひたむきさに胸のあつくなる思いがします。そしてあらためて、子どもの心に沿う、ということを思います。

アトリエ第1回目は、例年通り、球からはじまります。球は形体の中で最も単純な形であり、最も人間が遊びやスポーツの中で活用している形でもあります。この単純な一個のボール遊びから子ども達が得ているものは計り知れません。赤ちゃんは物(ボール)があれば<存在>、働きかけます<所有>。働きかけたことによって新しい事態が生まれます<生成>。そしてそこからまた、新しいものを発見し、発見したことを表現し、また新しい事態が生まれてくる。その繰り返しが創造活動の源泉となります。赤ちゃんとのボール遊びはすでに創造的活動のはじまりです。また、ボールを<現在>持っているということと、<過去>に持っていたということから、再び持つだろうという<未来>の観念も理解され、時間の感覚が育ちます。更に<上下><左右><前後>の知覚も生まれます。物事を客観的に認識してゆくうえでなくてはならない九つの知覚を1個のボール遊びによって発達させているのです。説明がないと難しいかもしれませんが、詳しくは遊びの創造共育法②P97/98/99に書いてありますので、是非読んでください。その視点から、今週、子ども達がやっていることを見て頂くと、より深くアトリエ活動をご理解いただけるのではないかと思います。

本年度も自分でそだとうとしている子ども達の心に沿い、どの子も本来持っている創造する力を、存分に発揮できる環境をつくってゆきたいと思います。2018年度もスタッフ一同よろしくお願い致します。


2018年4月①アトリエ講師 星野由香

子どもにとってのアトリエ
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先週の絵画は、今年度最後ということもあり、子ども達のこの1年の成長に感動させられました。とくに年長さん。小学生になる前のこの時期に、まるで滑り込んでくるかのように、小学生になるんだなあと思わされる絵を描いたりします。子どもの成長は、階段をゆっくりのぼるようにではなく(内面ではそうなのかもしれませんが)。ある日突然訪れます。この変化を見逃すと子どもにおいていかれてしまいます。見張るのではなく見守りつつ、過干渉になるのではなくて、丁寧に子ども達と接してゆきたいですね。
今、少しのんびりさせて頂いているので、いつかは読み返してみたいと思っていた“こどものとも”を1から50まで熟読しました。1950年代の絵本です。この時代の作家達、編集者、出版社、印刷会社、絵本にたずさわる全ての人々の思いに胸をうたれました。裏面に解説があるのですが、それを読むと、仕事に対するていねいさ、真剣さ、熱意が伝わってきます。その言葉の深さは、絵本という文化がこの国に定着しようとした時代、小さい人たちの為の文学が生まれようとしていた時代にあったことを思わされます。
この頃、アトリエになかなか行けず、曜日によっては、年明けから会っていない方もいらっしゃるので、かなりのご心配をかけたのではないかと思います。実は12月末から体調をくずし、1月に入院していました。今は退院してとっても元気です。3月からは通常通りにアトリエに来る予定ですが、無理をしてはいけないと、今回のことで身に沁みましたので、ぼちぼちいきたいと思っています。同じ年代のお父さん、お母さん、お互い気を付けましょうね。私は、「自分は多少、無理をしても大丈夫」だと思っていましたが、世間一般の言う通り、50歳を超すとこれまで通りにはいかないようです(笑)。
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1月初めの活動は、始めに発泡スチロール角柱をスチロールカッターで45度にカットしてから、自由に組み立てて着色しました。毎回のことながら、同じ素材、同じ方法、同じ量でつくっても、全く違うものができることに、これが子どもの本当の姿であることを思います。作品の形と同じく45度にカットしたプラ段のモグラ遊びも、子ども達の笑顔が満開でした。

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新年、あけましておめでとうございます。皆様、楽しいお正月をすごされましたでしょうか?私は、例年になくのんびりした時間をゆっくりとすごせました。こんなに時間がゆっくりと過ぎてゆくのは何年ぶりかで、何もしない時間も必要だと思いました。
どちらにしても毎年、紅白は見るんですけど(笑)、昨年は福山正治さんが、黒柳徹子さんの「窓際のトットちゃん」を歌にしていましたね。1年生で小学校を退学になったトットちゃんがめぐりあった“トモエ学園”が題名になっていました。(意外と知られていないのですが、日本でこれまで一番売れた書籍は、窓際のトットちゃんなんです。)

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先週は絵本「〇△□の国の王様」を読んだ後に、木っ端で建造物をつくり、下地に白ペンキを塗って、リキテックスで着色して完成。自由度が高い活動だったので子ども達の創造力が全開!!子どもは本当にすごいです。同じカリキュラムとは思えないくらい、それぞれの子ども達の想像の世界が表現されていました。親子・幼小ともに2017年最高のカリキュラムとなりました。お城つくろうって言ったはなから、僕、恐竜つくろう!とか、お店屋さんつくる、とか言っている子達もいました(笑)。何より、一人残らず最後まで創り上げて帰るというのも、アトリエでは当たり前のことですが、本当はすごいことですよね。前回のアトリエ通信でも少し触れましたが、来年の8月に21世紀美術館でわくわく創造アトリエの作品展をします。どの作品をどう飾るかはまだ全く決まっていませんが、出来る限り作品の保管をよろしくお願いいたします。