子ども達の夏が終わりましたね。真っ黒に日焼けして夏の太陽と自然に鍛えられ、たくさんの体験を家族といっぱい楽しんで過ごしてきた先週の子ども達の姿は、ひと夏でひとまわり逞しくなっていることが目に見えて感じとれました。
「たった一日のほんの数時間が、子どもを変える時もある。」
この夏はそんな子ども達との出会いがたくさんありました。
この一日があったかなかったかでは、この子のこれからはきっと違ってくる、そんな時間を子ども達と共に過ごせた時、驚きと感動の喜びに満ちあふれている表情を見た時、これが私の仕事なんだ、やりたいこと、無我夢中になれることなのだと感じます。
子ども達が何かをつかみとってゆく姿には、大人も感動させられます。

瞬間の出来事が、子どもを劇的に変化させ、飛躍的な成長をもたらした時、子どもの成長の振幅は、大人の時間軸とは違うのだと思い知らされます。そんな瞬間の出会いを、子ども達から奪うような教育環境や社会にならないように、私達大人が学びを深め、物事の真贋を見失ってはいけないと思いました。
宮崎駿さんがインタビューで「創造的な人生の持ち時間は10年だ。長生きしたからって時間があるわけじゃない。その時に一生懸命生きなきゃダメなんだ。」(風立ちぬの映画の台詞にもあるそうですね。)「子どものこづかいをねらうような、野心や下心のあるものはつくりたくない。この世は見えているものよりも、美しくおもしろく楽しいものなんだと教えてあげたい」と言っていました。
この言葉の意味は、色んな立場にある大人達が考えるべきことだと思います。
こらからも子ども達には、瞬間を輝いて生きていて欲しいと願います。
先週は、4月からの球→円柱→四角柱→三角→複合立体・平面の流れで点・線・面をテーマに活動を行いました。彩液という画材をつかってマーブリングを行ったのですが、講師がやってみると、幼い子も小学生もお母さんも(笑)、「うわあ~すごい!やってみたい。」と絵に描いたような反応。斜に構えないアトリエの子ども達やお母さん達の素直な反応はとても素敵です。“素直な人は伸びる”色んなところで言われていますよね。子育てでもっとも大切なことのひとつだと思います。
2013.9.(1) アトリエ講師 星野 由香