毎年、節目となる4月は、新しい環境に惑いながらも、希望に満ちている子ども達の姿に、私も新しい息吹を与えられます。
親子コピカへ入会する子ども達、はじめてお母さんと離れる幼児コピカ、小学クラスの1年生、念願のピカソデビューを果たした3年生、またひとつ大きくなった子ども達。とりわけ、ピカソに入った3年生は、緊張感とやる気で皆、これまで見たことのないような表情をしていました。
3年生を迎える4~6年生も、その気持ちが伝わるのか、少しピリっとして、皆、どこか笑顔もこわばり、この時期だからこそのこんな感じっていいですよね。緊張するということは、“なめてかかっていない”という気持ちのあらわれです。子ども達なりに、ピカソクラスは“2年生までと違うんだ”という気持ちになり、また4~6年生はしっかりした姿を見せなくてはならないと思ってくれたことを感じました。
この子ども達の健気さ、素直さを見習い、私達も新鮮さを忘れず、彼らを卒業まで大切に育ててゆかなければと思います。
4月が毎年、球のテーマからはじまるのは、万物の中で一番単純な形だからです。球の定義は“中心点から半径までの距離が一定である”それだけです。こんなに簡単に説明できる形体は他にありません。そんな球が、子ども達をこれだけ楽しませてくれる。ボールが一個あれば、子ども達は嬉々としてその生命を輝かせます。ある親子コピカのお母さんが我が子の姿をみて“いきいきしている”と喜んでいらっしゃいました。何ができた、どんな能力が身についたということよりも、子ども達のいきいきした姿、その姿に喜びを感じることこそ、私は子育ての基本であるように思います。
球を楽しんでいるのは、子どもだけではありません。あらゆるゲーム、スポーツ、遊びの中で、一番活躍している形は球に他なりません。最も単純な形である球が、最も人間から愛されている。そのことに気付き、球をひとつの統一体としたフレーベルの探求、和久先生の洞察には、天才を感じさせられます。
六面をもつ立体で一番、単純な形は立方体です。立方体は、点・線・面で構成されているのが一目瞭然で分かりますが、球にはそれが見えません。しかし、ボールに絵具をつけて弾ますと「点」の世界が、転がすと「線」の世界が、押し付けると「面」の世界が球の中に現れます。とても単純に思えることですが、やってみないとわからない真実がそこに見えてきます。“知ってる”と“やってみる”には、天と地程の差がある。これもアトリエがテーマのひとつとするところです。
先週の活動は(1)海綿状のもの(ママボール) (2)固形状のもの(カラーボール、スーパーボール) (3)空洞状のもの(ピンポン玉)の3つの素材の球を転がしてそれぞれの特性を直観した後に、(1)のママボールに絵具をつけて転がしたり、はずませたりして球の軌跡で画面をつくりました。子ども達のつくった作品にもうひと工夫して、円柱にし、中にライトを入れた時は、本当に綺麗でしたね。光と影の世界は、日常では得られない感動を子ども達に与えてくれました。
今週は引き続き、球・円をテーマに、色んなコマで遊んだ後に発泡スチロールをニクロム線でカットして、球体のコマをつくります。是非、楽しみにお待ち下さい。
2012.4.(2) アトリエ講師 星野 由香
親子コピカへ入会する子ども達、はじめてお母さんと離れる幼児コピカ、小学クラスの1年生、念願のピカソデビューを果たした3年生、またひとつ大きくなった子ども達。とりわけ、ピカソに入った3年生は、緊張感とやる気で皆、これまで見たことのないような表情をしていました。
3年生を迎える4~6年生も、その気持ちが伝わるのか、少しピリっとして、皆、どこか笑顔もこわばり、この時期だからこそのこんな感じっていいですよね。緊張するということは、“なめてかかっていない”という気持ちのあらわれです。子ども達なりに、ピカソクラスは“2年生までと違うんだ”という気持ちになり、また4~6年生はしっかりした姿を見せなくてはならないと思ってくれたことを感じました。
この子ども達の健気さ、素直さを見習い、私達も新鮮さを忘れず、彼らを卒業まで大切に育ててゆかなければと思います。
4月が毎年、球のテーマからはじまるのは、万物の中で一番単純な形だからです。球の定義は“中心点から半径までの距離が一定である”それだけです。こんなに簡単に説明できる形体は他にありません。そんな球が、子ども達をこれだけ楽しませてくれる。ボールが一個あれば、子ども達は嬉々としてその生命を輝かせます。ある親子コピカのお母さんが我が子の姿をみて“いきいきしている”と喜んでいらっしゃいました。何ができた、どんな能力が身についたということよりも、子ども達のいきいきした姿、その姿に喜びを感じることこそ、私は子育ての基本であるように思います。
球を楽しんでいるのは、子どもだけではありません。あらゆるゲーム、スポーツ、遊びの中で、一番活躍している形は球に他なりません。最も単純な形である球が、最も人間から愛されている。そのことに気付き、球をひとつの統一体としたフレーベルの探求、和久先生の洞察には、天才を感じさせられます。
六面をもつ立体で一番、単純な形は立方体です。立方体は、点・線・面で構成されているのが一目瞭然で分かりますが、球にはそれが見えません。しかし、ボールに絵具をつけて弾ますと「点」の世界が、転がすと「線」の世界が、押し付けると「面」の世界が球の中に現れます。とても単純に思えることですが、やってみないとわからない真実がそこに見えてきます。“知ってる”と“やってみる”には、天と地程の差がある。これもアトリエがテーマのひとつとするところです。
先週の活動は(1)海綿状のもの(ママボール) (2)固形状のもの(カラーボール、スーパーボール) (3)空洞状のもの(ピンポン玉)の3つの素材の球を転がしてそれぞれの特性を直観した後に、(1)のママボールに絵具をつけて転がしたり、はずませたりして球の軌跡で画面をつくりました。子ども達のつくった作品にもうひと工夫して、円柱にし、中にライトを入れた時は、本当に綺麗でしたね。光と影の世界は、日常では得られない感動を子ども達に与えてくれました。
今週は引き続き、球・円をテーマに、色んなコマで遊んだ後に発泡スチロールをニクロム線でカットして、球体のコマをつくります。是非、楽しみにお待ち下さい。
2012.4.(2) アトリエ講師 星野 由香