6月2回目の活動は、円柱を分割した断面の形、四角をテーマにケルンモザイクの四角シリーズを総動員して、デザイン構成をした後に、転写で作品を作りました。
作品の美しさは、ご覧頂いた通りなのですが、ケルンモザイクの構成には子ども達に感服。驚きと感動の毎日でした。あの世界はただごとではありません。
子ども達は、試行錯誤をくり返し、35色の色と9種類の四角形を駆使して、若手の新鋭デザイナーのようにパターン構成に取り組んでしました。
あの見事な出来映えは、最初の導入で有末先生がケルンモザイクの四角にも色々な大きさがあり、全てが色々な組み合わせで、同じ長さや形を構成できることを示したところに意味があります。
子ども達は「わぁ・・・。ほんまや、同じになった」と感心した様子(^.^)で、自分もやりたい、やってみたいという活動意欲がかきたてられたようです。
今回使用したケルンモザイクは下記で、直角二等辺三角形は入れずに四角だけで構成しました。

比較材料を子ども達に見せる時、ある条件を一定にするというのは大切な要素です。全てがバラバラになると、比較する要素が一点に絞れず混乱してしまいます。
和久先生の童具には全てに意味があります。基尺の統一はもちろんのこと、形・色にも秩序とつながりがあり、必ず答えが見つけ出せます。そして答えは一つじゃない。やり方も色々。だからこそ、子ども達が本来持っている潜在能力を引き出すことができるのです。環境がなければ、いくら能力を持っていても、それを知らずに育ってしまいます。是非、ご家庭にも童具環境を整えてあげて欲しいと思いました。
先日、造形指導に行っている、市川町の園で、アトリエで以前に行った六角形のくもの巣の活動をしたのですが、出来上がった瞬間、子ども達から大歓声があがりました。先生方も大感激。アトリエの活動は本当にすごい。子どもにも大人にもこんなにも驚きと感動を与えられる。子ども達は「自分たちにはこんな力があったんだ」と知り、大人は「この子達にこんな力があったんだ」と知ることができます。
それを知るか知らないかは、大きな違い。それを知っているお母さん達がこのアトリエに子ども達を通わせてくれているのだと思います。
絵本と童具、創造活動で育つ子ども達がこれからどんな人間に育ってゆくのか楽しみですね。皆さんも迷わず、焦らず、急がず、子ども達の力を信じて子ども達の心を何より大切に見守ってゆきましょう。
今週は四角柱をテーマにケルンブロックで小さなお城をつくってから、色々な大きさの四角柱でオブジェを作ります。楽しみにお待ち下さい。
2011.6.(2) アトリエ講師 星野 由香