―驚きと感動―
<驚き>B.C.380の哲学者 アリストテレス は名著『形而上学』の中で、「驚意することによって人間は、今日もそうであるが あの最初の場合にあるように知恵を愛求し(哲学し)始めたのである」と述べています。ドイツの世界的文豪 ゲーテ も『ゲーテとの対話』の中で「人間の達しうる最高のものは驚きである」と言いました。
感動の前にある驚き、またはそれと共に、その後にくる驚き、それは非日常であり、また日常的でありながらそこに特殊を見つける作業であるように思います。子どもはその天才的な存在です。2歳児が何を見ても言っている「これなあに?」4歳児にうるさいくらいに言われる「なんで?どうして?」
環境問題をはじめて広く世界に告発した『沈黙の春』を書いた生物学者 レイチェル・カーソン はそんな子どもの感性を“センス・オブ・ワンダー”不思議心と表現しました。「知ることは感じることの半分も重要ではない」私が感銘を受けた言葉を残した学者です。
驚きと感動は、知性への問いかけを始めます。驚きと感動によって知性が育つと言ってもいいのかもしれないとこの頃は思えます。
子どもは小さな哲学者、大人にとって日常化してしまった日々は、子どもにとっては驚きの連続。私達大人の日常化された日々は、すでに常識にとらわれ、世間と同一化し、画一化され、平均化され、常識を疑わず、主体性を持った自己本来の姿に立ちかえることは容易ではありません。特に、情報社会で生き、便利さの中で暮らしてきた現代人は、過去の人間の歴史において、その傾向が最も強くあらわれているのかもしれないと感じることがあります。そんな時代において、人間にとって“驚きと感動”は人間本来の姿へと立ちかえることのできる、その本質を引き出すことのできる高尚な感情であることを子ども達の姿に教えられます。
新しい環境に惑いながらも、汗びっしょりになり、嬉々としてボールとたわむれる先週の子ども達。その姿にさえも、全身全霊で生きている彼らのたましいを感じます。それはすでに私達が取り戻すことのできない所産であり、尊敬すべき行為です。
和久先生が常におっしゃる「我々はもっと子どもに対して謙虚になるべき」という言葉がやっとわかってきたように思います。子どもが本来もっている生命の輝き、このエネルギーを信じ、大人のおしつけや偏見で潜在能力を失わせてしまわないように、子ども達本来の姿のまま育ってくれることを願わずにはいられない一週間でした。
子ども達はみんなそれぞれ一生懸命生きようとしています。そんな子ども達が、育ちたいように育てるように私達は彼らの援助者に徹し、環境を整えたら、あとは、焦らず、迷わず、子どもを信じて、これからも共に見守ってゆきましょう。
今年は子ども達に見習い、この2年間忙しさを理由に行っていなかったお母さん達の講座をできる限りやってゆこうと思っていますので、是非、一緒に学び、子ども達と共に、驚きと感動の日々を送ってゆきましょう。この度の[絵本講座][0・1歳児講座]はその第一歩です。 是非、ご参加下さい。
2011.4.(2) アトリエ講師 星野 由香
<驚き>B.C.380の哲学者 アリストテレス は名著『形而上学』の中で、「驚意することによって人間は、今日もそうであるが あの最初の場合にあるように知恵を愛求し(哲学し)始めたのである」と述べています。ドイツの世界的文豪 ゲーテ も『ゲーテとの対話』の中で「人間の達しうる最高のものは驚きである」と言いました。
感動の前にある驚き、またはそれと共に、その後にくる驚き、それは非日常であり、また日常的でありながらそこに特殊を見つける作業であるように思います。子どもはその天才的な存在です。2歳児が何を見ても言っている「これなあに?」4歳児にうるさいくらいに言われる「なんで?どうして?」
環境問題をはじめて広く世界に告発した『沈黙の春』を書いた生物学者 レイチェル・カーソン はそんな子どもの感性を“センス・オブ・ワンダー”不思議心と表現しました。「知ることは感じることの半分も重要ではない」私が感銘を受けた言葉を残した学者です。
驚きと感動は、知性への問いかけを始めます。驚きと感動によって知性が育つと言ってもいいのかもしれないとこの頃は思えます。
子どもは小さな哲学者、大人にとって日常化してしまった日々は、子どもにとっては驚きの連続。私達大人の日常化された日々は、すでに常識にとらわれ、世間と同一化し、画一化され、平均化され、常識を疑わず、主体性を持った自己本来の姿に立ちかえることは容易ではありません。特に、情報社会で生き、便利さの中で暮らしてきた現代人は、過去の人間の歴史において、その傾向が最も強くあらわれているのかもしれないと感じることがあります。そんな時代において、人間にとって“驚きと感動”は人間本来の姿へと立ちかえることのできる、その本質を引き出すことのできる高尚な感情であることを子ども達の姿に教えられます。
新しい環境に惑いながらも、汗びっしょりになり、嬉々としてボールとたわむれる先週の子ども達。その姿にさえも、全身全霊で生きている彼らのたましいを感じます。それはすでに私達が取り戻すことのできない所産であり、尊敬すべき行為です。
和久先生が常におっしゃる「我々はもっと子どもに対して謙虚になるべき」という言葉がやっとわかってきたように思います。子どもが本来もっている生命の輝き、このエネルギーを信じ、大人のおしつけや偏見で潜在能力を失わせてしまわないように、子ども達本来の姿のまま育ってくれることを願わずにはいられない一週間でした。
子ども達はみんなそれぞれ一生懸命生きようとしています。そんな子ども達が、育ちたいように育てるように私達は彼らの援助者に徹し、環境を整えたら、あとは、焦らず、迷わず、子どもを信じて、これからも共に見守ってゆきましょう。
今年は子ども達に見習い、この2年間忙しさを理由に行っていなかったお母さん達の講座をできる限りやってゆこうと思っていますので、是非、一緒に学び、子ども達と共に、驚きと感動の日々を送ってゆきましょう。この度の[絵本講座][0・1歳児講座]はその第一歩です。 是非、ご参加下さい。
2011.4.(2) アトリエ講師 星野 由香