ようやく春の陽射しを感じられるようになりました。2011年度4月の一回目の活動は、例年通り球体からはじまります。 今週はたくさんのボールで遊び、素材や大きさの違いを直観した後に対立的同一物である積木を導入してコースをつくり球の軌跡を楽しみます。
あらゆる形態の中で最も単純な形は球です。
球はどこから見ても全く同じ形をしていて、中心点から表面までの半径が常に同じであるという秩序をもつ唯一の形です。 そのため動きにも一定の法則があることから、世界中で多くのスポーツやゲームが生まれてきました。 赤ちゃんがボールをつついたり、転がしたり、なめたり、においをかいだり、カチカチと音を出してみたりするのも、五感をとおした大切な遊びであり、既に創造(表現)活動の第一歩です。 更に球の遊びは赤ちゃんの言語活動の発達も促します。

ボール遊びは、<単一性>(=ひとつの存在)と<統一性>(=ひとつの存在の中にあらゆるものが凝縮されていること)を認識させると同時に、あらゆる事物が<調和>することによって成り立っていることを認識するための基礎活動でもあります。
一見、単純にみえる球の世界から子ども達が得るものの深さは知れば知るほど計り知れません。 是非、お子さんの小さいうちは、球(ボール)でたくさん遊んで下さい。
(遊びの創造共育法(2)P92~ Ⅱボール遊びを始める前に 参照)
4月のアトリエのカリキュラムは和久メソッド共育法により、球を使った様々な遊びを通して球体のもつ科学性を直観できるようにつくられています。
是非、お母様も、共に学びつつ、子ども達と一緒に存分にアトリエ活動を楽しんで下さいね。
アトリエ通信では活動内容やねらい、またその時の子ども達の様子などをできる限り紹介してゆきますので、おうちでできることは、ご家庭でもくり返し一緒に遊んでみて下さい。
本年度もスタッフ一同、一人一人の子どもの心に添える努力をしてまいります。
よろしくお願いいたします。
2011.4.(1) アトリエ講師 星野 由香