先週の版画は、不思議でかっこいいアーティスティックな作品が次々に生み出されましたね。幼小コピカで作品だけごらんになられた方は、どんな風に作ったかわからないと思いますが、実は板に粘土を敷いて、めん棒でトントン模様をつくって3色刷りしただけです。版画はやってみないとわからないので、紙をめくった時の子ども達の驚きに満ちた表情がとてもステキでした。
作品づくりの前にキューブダンシングという和久先生の童具で、球・紡錘体・円柱・立方体の4つの基本形態を回転させることによって、形のつながりを直感してもらいました。球を回転させても形は変わりませんが、殆どの幼児が「変わる!」と答えます。変わらないとはっきり認識できるのは、小学生になってからのようです。また、紡錘体や円柱は、回転軸によって、思いもよらない形があらわれます。単純な形体を回転させることで、全く違う形があらわれることに子ども達は興味津々、皆、藤本先生の周りに集まり目を輝かせて見ていました。
作品づくりの後は、円柱にドットシールで模様をつけた画用紙を巻きつけ、コマにして紡錘体になるように回転させることで現れる模様や回り方などを楽しみました。こういう単純な課題こそ、夏休みなどを利用して、研究してみてもおもしろいですね。
ひとつの驚きや発見があったとき、それを何度もやってみて、なぜそうなるのか、他にはどんなことができるのかなど、何かひとつのことをじっくり考えることで、思考を深め、考える力や情報をつなげる力が身についてゆくのですが、今の子ども達はなかなかその時間がとれないと聞くのは本当に残念なことです。宿題や習い事、やらねばならぬ事が多くて、物事に向き合う時間や、自分と向き合う時間、家族との時間が奪われてしまっているように思うことがあります。そんな時間よりも大事にしなくてはならない時間って何なのか、大人も一度、熟考してみる必要があると感じます。
宮崎駿さんの“岩波少年文庫の50冊”という本でトムソーヤの冒険を紹介している一文に
「有名すぎて、この本についていまさらぼくが書くことはありません。あなたがまだ読んでいないのなら、ぜひ読んでみて下さい。なんという自由な少年の時代!なのに、この本はとてもきゅうくつな時代に書かれたのです。なにしろ、子供に悪い影響を与える本とされたのですから。今の時代にそんなことを言う人はいません。ずっと自由な時代なのです。それなのに、子供達はとてもきゅうくつに生きています。おかしな話ですね。」と書かれています。
ほんとにおかしな話ですね。
2014.6.(2) アトリエ講師 星野 由香
作品づくりの前にキューブダンシングという和久先生の童具で、球・紡錘体・円柱・立方体の4つの基本形態を回転させることによって、形のつながりを直感してもらいました。球を回転させても形は変わりませんが、殆どの幼児が「変わる!」と答えます。変わらないとはっきり認識できるのは、小学生になってからのようです。また、紡錘体や円柱は、回転軸によって、思いもよらない形があらわれます。単純な形体を回転させることで、全く違う形があらわれることに子ども達は興味津々、皆、藤本先生の周りに集まり目を輝かせて見ていました。
作品づくりの後は、円柱にドットシールで模様をつけた画用紙を巻きつけ、コマにして紡錘体になるように回転させることで現れる模様や回り方などを楽しみました。こういう単純な課題こそ、夏休みなどを利用して、研究してみてもおもしろいですね。
ひとつの驚きや発見があったとき、それを何度もやってみて、なぜそうなるのか、他にはどんなことができるのかなど、何かひとつのことをじっくり考えることで、思考を深め、考える力や情報をつなげる力が身についてゆくのですが、今の子ども達はなかなかその時間がとれないと聞くのは本当に残念なことです。宿題や習い事、やらねばならぬ事が多くて、物事に向き合う時間や、自分と向き合う時間、家族との時間が奪われてしまっているように思うことがあります。そんな時間よりも大事にしなくてはならない時間って何なのか、大人も一度、熟考してみる必要があると感じます。
宮崎駿さんの“岩波少年文庫の50冊”という本でトムソーヤの冒険を紹介している一文に
「有名すぎて、この本についていまさらぼくが書くことはありません。あなたがまだ読んでいないのなら、ぜひ読んでみて下さい。なんという自由な少年の時代!なのに、この本はとてもきゅうくつな時代に書かれたのです。なにしろ、子供に悪い影響を与える本とされたのですから。今の時代にそんなことを言う人はいません。ずっと自由な時代なのです。それなのに、子供達はとてもきゅうくつに生きています。おかしな話ですね。」と書かれています。
ほんとにおかしな話ですね。
2014.6.(2) アトリエ講師 星野 由香