先週は、四角柱をテーマに、始めにカラーブロック¥8,200とケルンブロックを組み合わせた30cm着尺のパーツで見立て遊びや立体、平面パズルを楽しんだ後に、白い正方形の画面にママボールでスタンプしてからマスキングテープを貼り、黒で全面を塗って、テープをはずし作品をつくりました。四面にミラーを貼ったプレイボックスに作品を入れて見てみると、そこには、自分でつくった作品の四角柱が現れ、子ども達もその不思議な視覚を楽しんでいましたね。一つの四角にも色んな形がありいろんな表現方法がある事を直観していました。
3年生以上のピカソクラスでは、六角グループのケルンモザイクの30cm着尺と45cm着尺をあわせた超難問のパズルに挑戦しました。慣れている子達でも30分以上かかる難易度でしたが、全員、途中でほうりだすことなく、最後まで仕上げてくれたことがとても嬉かったです。アトリエで、毎回どんな活動でも必ず作品をつくりあげてきた体験は、当たり前のことのように思えますが、そのくり返しの体験のなかで、自然と途中であきらめない、最後までがんばるという姿勢が子ども達の中に根付いているのだと思います。
その後、あらかじめマスキングテープで60度の分割線をひいてある90cm×90cmのベニヤ板に、3~4人のグループに分かれ、テープで模様をつくり着色してから、テープをはがして、壁面画をつくり、ピカソクラスの壁に固定しました。中学年と高学年に分かれて行ったのですが、中学年が予め自分のテリトリーを決めて、それぞれが自由につくるという方法をとっていたのに対して、高学年はどんな風につくってゆくのかを話し合い、パターンや色を決め、役割分担をして作品作りをしていたのが印象的でした。一目瞭然でその違いがわかるので、ピカソの壁を是非見てみて下さい。もしこれを低学年で行ったら、始めから皆、自由につくっていたと思います。
おもしろいのは、幼児にも同じ現象が見られることです。例えば、グループに分かれて積み木の活動をする場合、年少さんは、(1)それぞれ自由につっくてくみあわせます。年中さんは、(2)テリトリーを決めます。年長さんは、(3)話し合ってから役割分担をします。皆で協力してつくるのは同じなのですが、作り方が年齢によって違い、それが同じパターンで幼児にも小学生にも現れてくるのというのは、面白い現象だなあと思いました。人間は、同じ成長パターンを周期ごとに繰り返して成長してゆく部分もあるのかもしれませんね。
皆で協力して作品をつくったり、パズルをペアでやり遂げたりすると、それがきっかけで子ども達が急に仲良くなります。きっと同じ目標にむかって共に力をあわせた体験がそうさせるのでしょう。ピカソクラスの子ども達も長年、アトリエに通い続けてきた共通の体験を通しての結び付きがあるようで、子ども達同士が「絶対6年生まで通おうなあ」と話たりしています。
ピカソクラスの中にも、彼らが3年生になってからこの一年と10ヶ月、やんちゃぶりを発揮して私の頭も心も悩ませてくれたクラスがあるのですが、そのクラスの男の子達も先週「俺ら後2年しかアトリエ通われへんねんな。」「先生に頼んでも、中学になっても通うのは無理なんかなあ。」と話していました。散々私から怒られてきているのに、そこまでアトリエを思ってくれている態度じゃないのに、そんな会話をしている子ども達に胸がしめつけられる思いがしました。子ども達にとってのアトリエの存在は、私達大人が想像できるような、言葉にできるようなものでは無いのかも知れませんね。実際に親子、幼児、小学、ピカソと体験してきたのは子ども達であり、私達にはその体験がないのだから、その気持ちはわからないのだという当たり前のことに気づかされました。アトリエが子ども達が自分のままで居ていい居場所となるようにしてきたつもりでしたが、子ども達が、アトリエという環境を媒体に自分達で自分の居場所を創っているのかも知れない、それこそが生きる力、創造力だとも思えました。
2014.1.(2) アトリエ講師 星野 由香
3年生以上のピカソクラスでは、六角グループのケルンモザイクの30cm着尺と45cm着尺をあわせた超難問のパズルに挑戦しました。慣れている子達でも30分以上かかる難易度でしたが、全員、途中でほうりだすことなく、最後まで仕上げてくれたことがとても嬉かったです。アトリエで、毎回どんな活動でも必ず作品をつくりあげてきた体験は、当たり前のことのように思えますが、そのくり返しの体験のなかで、自然と途中であきらめない、最後までがんばるという姿勢が子ども達の中に根付いているのだと思います。
その後、あらかじめマスキングテープで60度の分割線をひいてある90cm×90cmのベニヤ板に、3~4人のグループに分かれ、テープで模様をつくり着色してから、テープをはがして、壁面画をつくり、ピカソクラスの壁に固定しました。中学年と高学年に分かれて行ったのですが、中学年が予め自分のテリトリーを決めて、それぞれが自由につくるという方法をとっていたのに対して、高学年はどんな風につくってゆくのかを話し合い、パターンや色を決め、役割分担をして作品作りをしていたのが印象的でした。一目瞭然でその違いがわかるので、ピカソの壁を是非見てみて下さい。もしこれを低学年で行ったら、始めから皆、自由につくっていたと思います。
おもしろいのは、幼児にも同じ現象が見られることです。例えば、グループに分かれて積み木の活動をする場合、年少さんは、(1)それぞれ自由につっくてくみあわせます。年中さんは、(2)テリトリーを決めます。年長さんは、(3)話し合ってから役割分担をします。皆で協力してつくるのは同じなのですが、作り方が年齢によって違い、それが同じパターンで幼児にも小学生にも現れてくるのというのは、面白い現象だなあと思いました。人間は、同じ成長パターンを周期ごとに繰り返して成長してゆく部分もあるのかもしれませんね。
皆で協力して作品をつくったり、パズルをペアでやり遂げたりすると、それがきっかけで子ども達が急に仲良くなります。きっと同じ目標にむかって共に力をあわせた体験がそうさせるのでしょう。ピカソクラスの子ども達も長年、アトリエに通い続けてきた共通の体験を通しての結び付きがあるようで、子ども達同士が「絶対6年生まで通おうなあ」と話たりしています。
ピカソクラスの中にも、彼らが3年生になってからこの一年と10ヶ月、やんちゃぶりを発揮して私の頭も心も悩ませてくれたクラスがあるのですが、そのクラスの男の子達も先週「俺ら後2年しかアトリエ通われへんねんな。」「先生に頼んでも、中学になっても通うのは無理なんかなあ。」と話していました。散々私から怒られてきているのに、そこまでアトリエを思ってくれている態度じゃないのに、そんな会話をしている子ども達に胸がしめつけられる思いがしました。子ども達にとってのアトリエの存在は、私達大人が想像できるような、言葉にできるようなものでは無いのかも知れませんね。実際に親子、幼児、小学、ピカソと体験してきたのは子ども達であり、私達にはその体験がないのだから、その気持ちはわからないのだという当たり前のことに気づかされました。アトリエが子ども達が自分のままで居ていい居場所となるようにしてきたつもりでしたが、子ども達が、アトリエという環境を媒体に自分達で自分の居場所を創っているのかも知れない、それこそが生きる力、創造力だとも思えました。
2014.1.(2) アトリエ講師 星野 由香