新年、あけましておめでとうございます。皆様、楽しいお正月をすごされましたでしょうか?私の年末は、いつも年賀状作成の為、パソコンの前にかじりついています。9月~12月までの写真を見ながら一人一人選んでゆくのですが、わずか半年なのに、半年前の子ども達の顔は、今よりも幼くて、それぞれの成長を感じます。「あの時、こんなことがあったなあ」「この日の○○ちゃんからすると随分落ち着いたなあ」「このお母さんもおこらなくなったなあ(笑)」なんて思い返しながら見ていると、一人でパソコンの前で号泣。なんと幸せな人生を与えられているのだろうと思います。
年賀状も書き上げ、この度、紅白歌合戦を生まれて初めて、ほぼ全部見ました。小さい時からテレビのない生活をおくっていると、大人になっても映像をじっと見るということが、余程でないとできなくて、映画さえ、ふと気がつくと違うことをしていたりします。(映画は好きですが)
嬉しかったのは、紅白で常に「仲良くしよう」と言うメッセージをおくっていたことです。政治的なことをアトリエ通信に書くつもりはありませんが、今、あまりにも近隣諸国との関係が悪化し、このままでは何かが起こりそうで怖くなる時があります。アトリエの子の中にも「中国、韓国キライ」っていう子がいたりします。「アトリエには中国の子も韓国の子も居るよ」って言ったら「子どもは別。偉い人のこと。」正誤は別として、素直にそう感じた言葉だと思います。毎日テレビでニュースを見ていたり、大人の会話を聞いていたら、子ども達はそう思ってしまうでしょう。
ドイツに“父への4つの質問”という児童文学があります。どうして父はヒトラーヒューゲントに入ったのか、どうしてドイツ国民はユダヤ人の虐殺を許したのか、終戦後に生まれた息子が16歳になり父に質問します。父はその質問に真摯に答えてゆくのですが、かつてヒトラーヒューゲントに入り、国の為に戦地へ赴くことを望んだ16歳の少年は、ごくごく普通の子どもだったことがよくわかります。どの時代でもどの国でもどの子にでも、時代と環境によりありうることだと感じました。これまでそんな風に考えたことがなかったのは、日本はもう二度と戦争をおこさないと信じていたからなのでしょう。
こんな時代だからこその「仲良くしよう」。相手の悪いところより良いところを見つけて、いがみあうより仲良くしたほうがお互いの為にずっといい。幸い、我々には、文学があります。芸術があります。音楽もあります。学問があります。スポーツがあります。どの分野にも、国境を越えた素晴らしい人達がいっぱいいます。少なからず、私は絵本や文学の世界で子ども達に伝えてゆけたらと思います。
そして人から聞いたことを鵜呑みにしたり、世間に流されたり、ネットの情報に左右されたりせず、自分でしっかりと考える力を身につけて欲しいと願います。その力は勝手には育つものではなく、想像力がなければ、心の奥深いところまで自らの考えとむきあうことはできません。読書が楽しめたり文学から学んだりできるのは、文字の世界をあたかも目の前で起こっていることのように想像できるからです。心の深いところまで感動できるからです。そして考えたことを実際に行動に移すのが創造力。一言では言えませんが、絵本も積木もアトリエも子ども達のそんな力を育むためにあるのだと思いました。
本物で育ち、奥深い世界で育った子ども達は、物事においても、人物においても本物を見抜く真贋が自然と養われてきます。私自身がそんな子ども達の目にかなうように、考えたことを行動にうつして、やりたいことを精一杯やってゆきます。
今年も子ども達の心に沿い続けるアトリエスタッフでありたいと思います。
本年もどうぞ、よろしくお願い致します。
2014.1.(1) アトリエ講師 星野 由香
年賀状も書き上げ、この度、紅白歌合戦を生まれて初めて、ほぼ全部見ました。小さい時からテレビのない生活をおくっていると、大人になっても映像をじっと見るということが、余程でないとできなくて、映画さえ、ふと気がつくと違うことをしていたりします。(映画は好きですが)
嬉しかったのは、紅白で常に「仲良くしよう」と言うメッセージをおくっていたことです。政治的なことをアトリエ通信に書くつもりはありませんが、今、あまりにも近隣諸国との関係が悪化し、このままでは何かが起こりそうで怖くなる時があります。アトリエの子の中にも「中国、韓国キライ」っていう子がいたりします。「アトリエには中国の子も韓国の子も居るよ」って言ったら「子どもは別。偉い人のこと。」正誤は別として、素直にそう感じた言葉だと思います。毎日テレビでニュースを見ていたり、大人の会話を聞いていたら、子ども達はそう思ってしまうでしょう。
ドイツに“父への4つの質問”という児童文学があります。どうして父はヒトラーヒューゲントに入ったのか、どうしてドイツ国民はユダヤ人の虐殺を許したのか、終戦後に生まれた息子が16歳になり父に質問します。父はその質問に真摯に答えてゆくのですが、かつてヒトラーヒューゲントに入り、国の為に戦地へ赴くことを望んだ16歳の少年は、ごくごく普通の子どもだったことがよくわかります。どの時代でもどの国でもどの子にでも、時代と環境によりありうることだと感じました。これまでそんな風に考えたことがなかったのは、日本はもう二度と戦争をおこさないと信じていたからなのでしょう。
こんな時代だからこその「仲良くしよう」。相手の悪いところより良いところを見つけて、いがみあうより仲良くしたほうがお互いの為にずっといい。幸い、我々には、文学があります。芸術があります。音楽もあります。学問があります。スポーツがあります。どの分野にも、国境を越えた素晴らしい人達がいっぱいいます。少なからず、私は絵本や文学の世界で子ども達に伝えてゆけたらと思います。
そして人から聞いたことを鵜呑みにしたり、世間に流されたり、ネットの情報に左右されたりせず、自分でしっかりと考える力を身につけて欲しいと願います。その力は勝手には育つものではなく、想像力がなければ、心の奥深いところまで自らの考えとむきあうことはできません。読書が楽しめたり文学から学んだりできるのは、文字の世界をあたかも目の前で起こっていることのように想像できるからです。心の深いところまで感動できるからです。そして考えたことを実際に行動に移すのが創造力。一言では言えませんが、絵本も積木もアトリエも子ども達のそんな力を育むためにあるのだと思いました。
本物で育ち、奥深い世界で育った子ども達は、物事においても、人物においても本物を見抜く真贋が自然と養われてきます。私自身がそんな子ども達の目にかなうように、考えたことを行動にうつして、やりたいことを精一杯やってゆきます。
今年も子ども達の心に沿い続けるアトリエスタッフでありたいと思います。
本年もどうぞ、よろしくお願い致します。
2014.1.(1) アトリエ講師 星野 由香