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先週の活動は、正三角形をテーマに、はじめは4枚で出来る形をつくり、だんだん数を増やしてゆく構成遊びをしました。正三角形は、4枚で4倍の面積の正三角形がつくれます。次が、9枚で9倍、次は16枚で16倍、そして25と、1 : 22 : 32 : 42 : 52 : 62 ・・・の法則でだんだん大きくなる正三角形がつくれます。
平行四辺形は、正三角形2枚でつくれますから、1×2:22×2:32×2:42×2:52×2:62×2・・・
等脚台形は、正三角形3枚でつくれますから、 1×3:22×3:32×3:42×3:52×3:62×3・・・
正六角形は、×6ということになります。 1×6:22×6:32×6:42×6:52×6:62×6・・・
当たり前と言えば当たり前のことなのですが、そういうことが、体験を通してわかると小学生の図形問題は、ものすごく理解しやすくなります。面積がどんなに大きくなろうが、形が細分化されようが、基礎形態の関係性が分かっていれば考え方は同じですから、戸惑うことはありません。
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これがどういうことかと言うと、アトリエでよく行う図形パズルで、正方形、その2分の1の直角二等辺三角形と正方形、4分の1の直角二等辺三角形と正方形のモザイクで正方形をつくり、その後それをひとつの直角二等辺三角形に変えるという遊びがあります。大人でも3分以内に出来る方は3割くらいですが、実は、直角二等辺三角形2枚で正方形がつくれて、同じ直角二等辺三角形もつくれるという関係性さえ分かっていれば、形がどんなに大きくなろうが、パーツが増えようが、同じ考え方をすればすぐにできます。実際、アトリエの小学生の7割は、すぐにできると思います。
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今回の活動は、大きさの違いがあっても、同じ正三角形の関係性があることを直感する為に、ケルンモザイクで遊んだ後に、ダンボールの大きな正三角形を4枚着色して、4つでひとつの正三角形が出来るように組み立てました。この形は、等脚台形、平行四辺形の関係性の理解もでき、日常生活ではあまり目にすることのない正四面体もつくれます。正三角柱と三角錐との違いも一目瞭然で理解できます。
正三角形は、辺の長さが同じですから、実は直角二等辺三角形よりも分かりやすい形なのですが、つまずきやすいのは、正三角形の世界に実際にふれて遊ぶ体験がないからなのかもしれません。90°、45°の世界のモザイクは積み木のいろはに入っていますが、60°、30°の正六角形グループのモザイクは入っていません。六角パターンボードもいれて、45mm着尺なら¥19,800、30mm着尺なら¥10,500でご用意できますので、是非、揃えてあげて下さい。(正三角形24枚、等脚台形8枚、平行四辺形12枚の他に、鈍角二等辺三角形24枚、直角不等辺三角形12枚がセットになっています。)
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図形理解をすることがこの活動の目的ではありませんが、和久教育の骨子であり、人間の思考の主軸となる秩序と自由、つながり、関係性、形をテーマにしてつきつめてゆくと、必然的に幾何学、数量学に基づきます。積み木、ボール、コマ、折り紙、あやとりなど子ども達が昔から好んで行う遊びにも、数学的秩序が内在するものがほとんどです。子ども達は本来、勉強が大好き!そんな子ども達の探求心にめいいっぱい応えられる夏にしたいですね。
※コペルクラスの方は、8月1日は、家族分のそうめんをゆでてお持ち下さい。めんつゆ、容器、お箸はアトリエで用意します。トッピングは自由、流したい物は何でも、持ってきて下さいね!
2014.7.(3) アトリエ講師 星野 由香