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前回の親子クラスでは、おやつのゼリーをつくった後のかずの木遊びで、非常におもしろい発見がありました。言葉で説明するのは、難しいのですが、写真のように、1から10までのかずの木で、登り降り階段をつくり、右の1が階段を登り9の上にピタッで10と同じ高さ、次は2が階段を登り8の上でピタッってみせていると、ものすごく子ども達が喜んだんです。
その面白さは理解できるものですが、声を出して笑うくらい喜んだのには驚きました。「えっ、そこまで面白い?なんで?」お母さん達も思われたことと思います。長年この仕事をしてきた私も初めての発見。子ども達からは、永遠に学ばされます。それから子ども達は、私がやっているのと同じように、階段をつくりピタッとっ正方形になるように、1から10までのかずの木をつかって10×10の正方形をつくっていました。その後のピンさしも、100本さしきった子がたくさんいましたね。子ども達にとっての遊びと学びは矛盾なく存在することを思わされました。

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“遊びながら、学ぶ”というキャッチフレーズの幼児教育はたくさんあり、アトリエも“遊び”という言葉をよく使いますが、“遊び”の解釈が違います。目的が学ばせることにあり、その為の手段として遊びを取り入れているのではなくて、アトリエにとっての“遊び”は“遊び”そのものが重要であり、子どもにとって最も大切な行為であると考えています。子どもが遊んでいるうちに、何がそんなにおもしろいんだろうというくらい、いつしか真剣になっている時がありますよね。たとえば、1・2歳児が絵の具を塗っている時、かずの木のピンを指している時、積み木を積んでいる時、ここまで集中させているものは、なんだろうと思う時があります。始めは遊び、でもあの姿に学びがないわけがありません。目的に学びがあり、答えが一つだと、子どものあの姿にいきつくまで大人は中々待つことができません。はやく答えにたどりつかせたくなります。アトリエの学びは答えが一つではありません。
100人いれば100のこたえ。子ども達により学びとっているものが違います。大人が教えるのではなく子どもが学びとる、大人が学びを与えるのではなく子どもが自らつかみとる。だからこそ、子ども達が遊ぶおもちゃや読む絵本がいい加減なものであっていいわけがありません。環境をつくってあげるのは大人の役割です。“遊びながら学ぶ”という言葉は同じでも目的が違えば、それは全く違う言葉になること思わされました。

※今、夏アトリエの日程をホームページにて公開しています。お席は十分に用意していますが、今年は問合せも多いので、おはやめにお申し込みくださいね。
※田んぼに水が入りました。田んぼの中と、用水路の水量を調節している板は絶対にさわらないようにお願い致します。

2016年7月(1) アトリエ講師 星野由香