新年、あけましておめでとうございます。皆様、楽しいお正月をすごされましたでしょうか?私は、例年になくのんびりした時間をゆっくりとすごせました。こんなに時間がゆっくりと過ぎてゆくのは何年ぶりかで、何もしない時間も必要だと思いました。
どちらにしても毎年、紅白は見るんですけど(笑)、昨年は福山正治さんが、黒柳徹子さんの「窓際のトットちゃん」を歌にしていましたね。1年生で小学校を退学になったトットちゃんがめぐりあった“トモエ学園”が題名になっていました。(意外と知られていないのですが、日本でこれまで一番売れた書籍は、窓際のトットちゃんなんです。)
トモエ学園の校長先生、小林宗作先生は、幼小時代の黒柳徹子さんの大きな影響を与えます。
「ほんとうは、いい子なんだよ」
「いい子じゃないと、君は人に思われているところがいろいろあるけど、君のほんとうの性格は悪くなくて、いいところがあって、校長先生には、それが、よくわかっているんだよ。」
トットちゃんの一生を決定したのかもしれないくらい、大切な、この言葉をトットちゃんが、トモエにいるあいだじゅう、小林先生は、言い続けてくれたのだった。
「トットちゃん、君は、ほんとうは、いい子なんだよ。」って。 絵本 1,2巻セット 窓ぎわのトットちゃん より抜粋
この言葉は、出版当時中学生になっていた私にとっても大きな励ましの言葉となりました。もし、小学生の時にこの本と出会っていたら、この本を読んでいる大人と出会っていたら、どんなにか助けられたことだろうと思います。2014年には、主人公と同じ年の子ども達にも読んでもらいたいという願いから、絵本も出版されています。以前にアトリエでもご紹介しましたね。まだ、読んでいない方は、30分もあれば読めるので、是非ご覧になってください。
私はよく子どもと二人だけで話している時に「先生は、○○ちゃんのことが大好きだよ。」ってよく言います。「うん」ってにっこり笑う子、「わかっとる」っていう子、「一番好き?」とか「どこが?」って聞く子、聞こえないふりをする子、色々です。とても単純なことだけれど、言い続けてゆこうと思いました。
6年生になり、アトリエを卒業するときに、アトリエからプレゼントしている吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」も宮崎駿さんがアニメにするそうで、今、本屋さんで平積みされていますね。そんなにメジャーな本ではないから漫画になっているのを見た時は、「なんで?」とびっくりしました。漫画もしっかりと描かれていました。3年生以上の子ども達には必読の書であると感じています。(漫画は3年生から読めます。)
この頃、“好きなことをのばそう”的な教育本もよくみかけるようになりました。ビジネス書も“やりたいことをやれ”とか、ダイバーシティの実現とか言われるようになってきて、一人ひとりの価値観が尊重される方向にむかっているように思います。社会情勢が不安定になり、今を大切にするようになったから、今、本当に大切なことは何なのかを考えはじめたからなのかもしれません。ある社会学者が、こういう変化は、いい面ばかりではなくて、残念ながら、今さえ良ければそれでいい、自分さえ良ければそれでいいということになってしまう人や国もある、ということを言っていました。難しい時代です。
ですが、子ども達の“今”が幸せであることが大切なのは、皆同じであると思います。わずか1時間半のアトリエでの時間ではあるけれど、その時間が子ども達にとって輝きに満ちた時であるように、今年もスタッフ一同、子ども達の心に沿い続けてゆきたいと思います。
本年もよろしくお願いいたします。
※アトリエのホームページにのせるお家での積み木遊びの写真とコメントを募集しています。
どんな写真でもいいので、是非、メールで送信いただけたらと思います。
holp@ehonkan.com
2018年1月①アトリエ講師 星野由香
どちらにしても毎年、紅白は見るんですけど(笑)、昨年は福山正治さんが、黒柳徹子さんの「窓際のトットちゃん」を歌にしていましたね。1年生で小学校を退学になったトットちゃんがめぐりあった“トモエ学園”が題名になっていました。(意外と知られていないのですが、日本でこれまで一番売れた書籍は、窓際のトットちゃんなんです。)
トモエ学園の校長先生、小林宗作先生は、幼小時代の黒柳徹子さんの大きな影響を与えます。
「ほんとうは、いい子なんだよ」
「いい子じゃないと、君は人に思われているところがいろいろあるけど、君のほんとうの性格は悪くなくて、いいところがあって、校長先生には、それが、よくわかっているんだよ。」
トットちゃんの一生を決定したのかもしれないくらい、大切な、この言葉をトットちゃんが、トモエにいるあいだじゅう、小林先生は、言い続けてくれたのだった。
「トットちゃん、君は、ほんとうは、いい子なんだよ。」って。 絵本 1,2巻セット 窓ぎわのトットちゃん より抜粋
この言葉は、出版当時中学生になっていた私にとっても大きな励ましの言葉となりました。もし、小学生の時にこの本と出会っていたら、この本を読んでいる大人と出会っていたら、どんなにか助けられたことだろうと思います。2014年には、主人公と同じ年の子ども達にも読んでもらいたいという願いから、絵本も出版されています。以前にアトリエでもご紹介しましたね。まだ、読んでいない方は、30分もあれば読めるので、是非ご覧になってください。
私はよく子どもと二人だけで話している時に「先生は、○○ちゃんのことが大好きだよ。」ってよく言います。「うん」ってにっこり笑う子、「わかっとる」っていう子、「一番好き?」とか「どこが?」って聞く子、聞こえないふりをする子、色々です。とても単純なことだけれど、言い続けてゆこうと思いました。
6年生になり、アトリエを卒業するときに、アトリエからプレゼントしている吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」も宮崎駿さんがアニメにするそうで、今、本屋さんで平積みされていますね。そんなにメジャーな本ではないから漫画になっているのを見た時は、「なんで?」とびっくりしました。漫画もしっかりと描かれていました。3年生以上の子ども達には必読の書であると感じています。(漫画は3年生から読めます。)
この頃、“好きなことをのばそう”的な教育本もよくみかけるようになりました。ビジネス書も“やりたいことをやれ”とか、ダイバーシティの実現とか言われるようになってきて、一人ひとりの価値観が尊重される方向にむかっているように思います。社会情勢が不安定になり、今を大切にするようになったから、今、本当に大切なことは何なのかを考えはじめたからなのかもしれません。ある社会学者が、こういう変化は、いい面ばかりではなくて、残念ながら、今さえ良ければそれでいい、自分さえ良ければそれでいいということになってしまう人や国もある、ということを言っていました。難しい時代です。
ですが、子ども達の“今”が幸せであることが大切なのは、皆同じであると思います。わずか1時間半のアトリエでの時間ではあるけれど、その時間が子ども達にとって輝きに満ちた時であるように、今年もスタッフ一同、子ども達の心に沿い続けてゆきたいと思います。
本年もよろしくお願いいたします。
※アトリエのホームページにのせるお家での積み木遊びの写真とコメントを募集しています。
どんな写真でもいいので、是非、メールで送信いただけたらと思います。
holp@ehonkan.com
2018年1月①アトリエ講師 星野由香