◆お知らせ
9月28日 かずの木講座 大人コペルを行います。
定員4名、お家にかずの木がある方はZOOMでご参加ください。
ZOOM参加4名定員4名 参加費3,300円 託児1,650円
定員が少ないので10月1日に予備日を予定しております。多い場合はそちらをご利用ください。
<墨の転写 どうやってつくったの?>
アトリエでは3年生以上になると、自動的にピカソクラスにあがっていくのですが、前々回のピカソクラスでは、まるでミロのようなかっこいい作品が仕上がりました。あるお母さんが「この絵、抱きしめたくなるくらい好き」と言ってくださり、自分の作品をそう言ってもらえる子の喜びはひとしおであろうと思いました。これは点線面をテーマにロープにすみをつけて曲線で形をつくり和紙に転写して、そこにできた空間をリキテックスで着色しているのですが、実はこれ、簡単にはできないんです。このとおりにやろうとしてもやり方はわからないと思います。そのお母さんもご自身が制作をされるのでそのことをわかって下さり、「そもそもどうやって、どんな状態でロープに墨をつけたのか?」「どうしてこんなにきれいにロープの形が転写されたのか?」「他のところに墨が落ちないのはどうしてなのか?」などの“まさにそこなんです!!”という質問をしてくれて最終的には「なるほど~っ、だからこんな風にできるんですね。すごい!!」とおっしゃってくださり、何回も試作をして、ここに至るまでのスタッフの試行錯誤がわかっていただけたことがとても嬉しかったです。
<アトリエカリキュラムは子ども達とつくりあげた文化財産>
特にアトリエは子ども達自身がやりますから、子どもが自分でできるやり方を考えないといけません。毎回、先生達は家でもきっとカリキュラムのことを考えているのだろうと思います。仕事の時間だけ考えていてもこういうことは思いつきません。アトリエカリキュラムは子ども達とつくりあげてきた創造共育の財産です。たとえ真似をしたとしてもアトリエのベースにあるものを理解していないと違うことになります。形のテーマがあり(形体分類)、遊びの形式があり、遊びの種類、造形活動の種類があり、それぞれに適した素材、道具、童具があり、それぞれの年齢に適したあり方があり、全てはフレーベルの恩物に基づいて秩序化され整理されていて、アトリエカリキュラムがそこから外れることはありません。おそらく学ばずして体験せずして真似することは不可能です。そして最も重要なことはその全てにつながりがあることです。(詳しくは遊びの創造共育法①P154~をお読みください)。1回目の活動と2回目の活動はもちろん、1年を通してつながるようにできています。
<試行錯誤することの大切さ>子どもはわかる
加古川プレイルームだけでも20年間分のカリキュラムがありますから、5年サイクルくらいでそれをそのまま活用しても実は何の問題もないのです。そうした方が効率もよく、試行錯誤の時間を一般企業なら経営活動や営業活動のあてることができ、材料もまとめて買うことが出来て経営的にはそれが正解だと思います。もしコンサルタントさんがアトリエをみたら無駄だらけ(笑)って思われるのではないかと思います。それでも毎回こうして新しいことを考え続けるのは、人間が試行錯誤を通して自らを成長させていくというのは大人も同じだからです。創造力は試行錯誤することで育ちます。そして試行錯誤するにはどうしてもその時間が必要です。それがないと活動に瑞々しさがなくなります。自らがつくりあげたカリキュラムへの思いを子ども達に伝えることができません。それは絶対、子どもに伝わるんです。子どもはわかります。和久先生から子ども達と創造活動をするアトリエなんだから、講師も常に創造的であらねばならない、ということを言われ続けてきました。
<子ども達との信頼関係> 創造活動が育てる力
どこのアトリエ講師もアトリエの秩序に沿いながら常に新しいことを模索することが当たり前になっています。かなりの試行錯誤をくりかえして毎回の活動にむかっています。だからこそ子ども達が楽しんでいる姿、集中している姿、発見する姿に真の喜びを感じられるのだと思います。それが相乗効果となり子ども達との信頼関係がつくられていきます。ですが、いくら試作してもやるのは子ども達。実際に子ども達とするまではどうなるのかがわからず、子ども達とやってみて、やりながら変更することもしばしば。まさに子ども達と活動をつくりあげています。クラスや子ども達の様子によって変えている時もあります。試作を繰り返して試行錯誤をしているからどんな状況にも対応できるのだと思います。そういうカリキュラムで創造活動を毎回、繰り返しているのですから、それが子ども達に身についていないわけがありません。2歳から6年生まで通っている場合は10年間。子ども達の中に育つものの深さを思います。
2021年9月③ アトリエ講師 星野由香
9月28日 かずの木講座 大人コペルを行います。
定員4名、お家にかずの木がある方はZOOMでご参加ください。
ZOOM参加4名定員4名 参加費3,300円 託児1,650円
定員が少ないので10月1日に予備日を予定しております。多い場合はそちらをご利用ください。
<墨の転写 どうやってつくったの?>
アトリエでは3年生以上になると、自動的にピカソクラスにあがっていくのですが、前々回のピカソクラスでは、まるでミロのようなかっこいい作品が仕上がりました。あるお母さんが「この絵、抱きしめたくなるくらい好き」と言ってくださり、自分の作品をそう言ってもらえる子の喜びはひとしおであろうと思いました。これは点線面をテーマにロープにすみをつけて曲線で形をつくり和紙に転写して、そこにできた空間をリキテックスで着色しているのですが、実はこれ、簡単にはできないんです。このとおりにやろうとしてもやり方はわからないと思います。そのお母さんもご自身が制作をされるのでそのことをわかって下さり、「そもそもどうやって、どんな状態でロープに墨をつけたのか?」「どうしてこんなにきれいにロープの形が転写されたのか?」「他のところに墨が落ちないのはどうしてなのか?」などの“まさにそこなんです!!”という質問をしてくれて最終的には「なるほど~っ、だからこんな風にできるんですね。すごい!!」とおっしゃってくださり、何回も試作をして、ここに至るまでのスタッフの試行錯誤がわかっていただけたことがとても嬉しかったです。
<アトリエカリキュラムは子ども達とつくりあげた文化財産>
特にアトリエは子ども達自身がやりますから、子どもが自分でできるやり方を考えないといけません。毎回、先生達は家でもきっとカリキュラムのことを考えているのだろうと思います。仕事の時間だけ考えていてもこういうことは思いつきません。アトリエカリキュラムは子ども達とつくりあげてきた創造共育の財産です。たとえ真似をしたとしてもアトリエのベースにあるものを理解していないと違うことになります。形のテーマがあり(形体分類)、遊びの形式があり、遊びの種類、造形活動の種類があり、それぞれに適した素材、道具、童具があり、それぞれの年齢に適したあり方があり、全てはフレーベルの恩物に基づいて秩序化され整理されていて、アトリエカリキュラムがそこから外れることはありません。おそらく学ばずして体験せずして真似することは不可能です。そして最も重要なことはその全てにつながりがあることです。(詳しくは遊びの創造共育法①P154~をお読みください)。1回目の活動と2回目の活動はもちろん、1年を通してつながるようにできています。
<試行錯誤することの大切さ>子どもはわかる
加古川プレイルームだけでも20年間分のカリキュラムがありますから、5年サイクルくらいでそれをそのまま活用しても実は何の問題もないのです。そうした方が効率もよく、試行錯誤の時間を一般企業なら経営活動や営業活動のあてることができ、材料もまとめて買うことが出来て経営的にはそれが正解だと思います。もしコンサルタントさんがアトリエをみたら無駄だらけ(笑)って思われるのではないかと思います。それでも毎回こうして新しいことを考え続けるのは、人間が試行錯誤を通して自らを成長させていくというのは大人も同じだからです。創造力は試行錯誤することで育ちます。そして試行錯誤するにはどうしてもその時間が必要です。それがないと活動に瑞々しさがなくなります。自らがつくりあげたカリキュラムへの思いを子ども達に伝えることができません。それは絶対、子どもに伝わるんです。子どもはわかります。和久先生から子ども達と創造活動をするアトリエなんだから、講師も常に創造的であらねばならない、ということを言われ続けてきました。
<子ども達との信頼関係> 創造活動が育てる力
どこのアトリエ講師もアトリエの秩序に沿いながら常に新しいことを模索することが当たり前になっています。かなりの試行錯誤をくりかえして毎回の活動にむかっています。だからこそ子ども達が楽しんでいる姿、集中している姿、発見する姿に真の喜びを感じられるのだと思います。それが相乗効果となり子ども達との信頼関係がつくられていきます。ですが、いくら試作してもやるのは子ども達。実際に子ども達とするまではどうなるのかがわからず、子ども達とやってみて、やりながら変更することもしばしば。まさに子ども達と活動をつくりあげています。クラスや子ども達の様子によって変えている時もあります。試作を繰り返して試行錯誤をしているからどんな状況にも対応できるのだと思います。そういうカリキュラムで創造活動を毎回、繰り返しているのですから、それが子ども達に身についていないわけがありません。2歳から6年生まで通っている場合は10年間。子ども達の中に育つものの深さを思います。
2021年9月③ アトリエ講師 星野由香