ほるぷ絵本館

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アトリエ通信

先週の幼小コピカでは、机を斜めにして、積木を貼り付けコリントゲームをして遊びました。0点・1点・5点・10点と得点ボードをつくり、玉が入った点数のかずの木をトレーに入れて先にいっぱいに成った人(100点)が勝ちというゲームです。白木が1点、赤のかずの木が5点、10のかずの木が緑という単純なルールなので、小さい子も遊ぶことができ、5が二本で10、1が10個で10、10が10本で100という事が一目瞭然で理解できます。
途中で何回かゲームをとめて、「今、何点?」と聞くと、勝っていても負けていてもみんな嬉しそうに点数を数えます。まだ、10、20、30という数え方が出来ない子も「先生、これ数えて!」と全員が自分の点数に興味を持って聞いてきます。そんな時は、時間がかかっても「10が3本で30点、1が2個で2点、合わせて32点」と一人一人に答えてゆきます。指示をしたわけではないのですが、有末先生も自然とそうしていました。私がなぜそうしているのかの意図がわかっているからだと思います。ですから、子ども達は、他の子が数えてもらっている時も何度も何度も聞いているので、ゲームが終わる頃には、なんとなく数え方を理解している子もいました。

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アトリエではしばしば上記のように、美術館にかざっていてもおかしくないような作品が生み出されます。机上で描いている時には、子ども達の目線は、自分の描いている部分に集中していますが、講師が作品を持ち上げ壁に飾ると全体が見え目線が変わり、子ども達ははじめてその作品を見たかのように歓声をあげて「すごい!」と感動します。
入園、入学おめでとうございます。特に小学生になった子ども達、初めてランドセルをしょって学校の門をくぐる時、教室の椅子に座った時どんな気持ちでいるんでしょうね。一年生になった子ども達のちょっと緊張した、そして希望に満ち溢れた表情を思い浮かべるだけでも、胸が熱くなってきます。
先週の子ども達のコマづくり、子ども達は何でもキャンパスにして、なんでもアートにしてしまいますね。壁にかけてもユニークなレリーフとして飾れますが、まわすとまた違った世界が見えてくるので、今週子ども達に手渡すのが楽しみです。多少大きいのと、とがっているところもあるので危険なコマですが(笑)。形状が盾に似てるので、兄弟2人のお家は、戦いごっこのアイテムにピッタリなのでお気をつけ下さい(笑)。
ピカソクラスの積木に至っては、有名建築家を思わせる完成度の高い作品が並び、たまたま見学に来られた幼稚園の先生がただただ、驚いていました。今回はたくさんの子から「なんで、ピカソは積木の活動が少ないの?」と聞かれ反省しました。積木の醍醐味がわかるのは、高学年になってからですから、彼らが力を十分に発揮できるカリキュラムを考え、今年は積木の活動を増やしてゆかなければと思いました。

先週の子ども達のコマづくり、子どもは何でもキャンパスにして何でもアートにしてしまいますね。壁に掛けてもユニークなレリーフになりますが、まわすとまた、新しい世界を見ることが出来て、今週、子ども達に手渡せるのが楽しみです。ただ作品が大きく、とがったところもあるので、多少、危険なコマではありますが(笑)それと、なんとなく形状が盾にもってこいで、男の子同士の兄弟なら、戦いごっこのアイテムになりそうなのでお気をつけ下さいね(笑)。
ピカソクラスの積木に至っては、有名建築家を思わせる完成度の高い作品が次々に並び、たまたま見学にこられていた幼稚園の先生方も驚いていました。こんな作品をお家のかざれたら素敵でしょうね。今回はたくさんの子ども達に「なんでピカソは積木の活動が少ないの?」と聞かれ反省しました。積木遊びの醍醐味がわかるのは、高学年になってからです。積木遊びというより建築構成?というのでしょうか、実際にインテリアとしても、十分に通用するような作品をつくりだします。これからも、積木遊びのやり方や質を変えて、高学年が十分に力をだしきれる活動を考えてゆかなければと思いました。

先日、20万部のベストセラーとなった絵本「いのちのまつり」を描いた草場一壽さんのトークライブに行ってきました。当日行かれた方は感じたこと思いますが、子どもの幸せ、人間の幸せを願う人は、皆、同じことを言いますね。
講演会の中で
「子ども達は、真っ白で生まれてくると言われています。本当にそうでしょうか?スイカの種を割って見て下さい。中は真っ白です。しかし、土に植えると、やがて芽を出し、双葉になり、つるが伸びて、花が咲き、時がくれば実をつける。そして種となり新しい生命を誕生させる。あの小さな種の中に、大宇宙の法則が内包されています。子どもも同じ。子ども達も素晴らしい感性をどの子も持って生まれてくる。いつか時がくれば、その感性の扉が花開く。それを待たないで変にいじくるから子どもがおかしくなる。」というお話しがありました。
子ども達は、ちゃんと育てるように、脈々と続いた生命のつながりの中で生まれてきています。そしてその種がひまわりの子もいれば、すみれの子もいます。それぞれがたった一つしかない気高い個性を持つ生命です。

先週の活動では、正三角形をテーマに、初めに直角二等辺三角形と正三角形の違いを見せてから、大きな正三角形の画用紙にローラーや、ほうき、タワシ、スポンジなどのお掃除用具を筆にして着色してから、日本に古くからある“六角返し”を大きな段ボールでつくりました。幼い時の記憶をたどり、たしかこういう遊びがあったなあと思ったので、日本独特の遊びだと思っていたら、ヘキサフレサゴン(ヘキサゴン 六角形)という名前があるらしく、世界でも有名な数理パズルなのだそうです。一枚の長い平行四辺形を正三角形に蛇腹にして折りたたみ輪にすることで、6通りの六角形の面を作ることができ、メビウスの帯のように延々とひっくり返すことができます。今週のアトリエでイラストボードをつかって個人作品をつくりますので、どうなっているのかをお子さんと一緒に考えてみて下さい。つくり方は簡単なので、画用紙や広告用紙で色んなパターンを作ってみてもおもしろいと思います。
先日のコペルクラス(図形と科学の特別クラス)でつくった積木のトナカイとソリ。まるでどこかのイベント会場に展示されているような出来栄えに子ども達も大喜びでした。実際に乗れるものをつくるのは、アトリエならではですが、小さいものなら積木のいろはとくむくむをあわせれば素敵なトナカイがつくれますよ。クリスマスのディスプレイとして作って見て下さい。
この活動では、私にも有末先生にも、ひとつの大きな気づきを与えられました。はじめにトナカイの写真を見せてから積木へと入ったのですが、子ども達の様子にどこか違和感がありました。楽しんでいるのだけれど、喜んでいるのだけれど、この感じはなに?と思っていたら、一年生のNちゃんが、「ねえ、有末先生、トナカイってお空を飛んでいるんじゃないの?」と聞いたそうです。私と有末先生は、顔を見合わせて「それだ!!」子ども達にとってリアルなトナカイの写真などいらなかったのですね(大反省!)。

先週の幼小コピカは“てじなでだましっこ”(福音館)という絵本を読んで、子ども達の不思議心でいっぱいになったところに、ミラーシートを貼ったボードを床に敷いて、その上に積木の円筒をつくってゆきました。
子ども達は、「積めば積むほど、円筒が深くなる!」「井戸みたい!」とねらい通りの反応を見せてくれて、長年、アトリエに通っている子にとっては、何度もやったことのある積木の円筒も、より新鮮な感動があり、いつもに増して積木遊びを楽しんでいました。
中に入る為の入口は、小学生につくってもらったのですが、その時の女子達の度胸にびっくり!普段やんちゃな男の子達は「全部いっぺんに倒したる!」とか「パンチで穴あけてええか?」とか言うわりには、積木をぬく時になると「俺ムリ…」と恐々やっているのですが、逆に女の子は「ちょっと待ってぇぇー!」と講師が叫びそうになるくらいどんどん積木をぬいてゆきます。いつも思うことなのですが、たとえ幼くても“女は強い!”ですね。“怖い?”でしょうか。(笑)子ども達が円筒の中に入ってからは、今度はよりあっきり映る塩ビミラーのボードを屋根にしてかぶせると“うわぁ~すごい~!”上下にミラーがあるので、積木の筒が果てしなく繋がっているように見えます。積木はアイディア次第でいくらでも世界が広がってゆくことを実感した一週間でした。

前回のアトリエは、風船が大活躍。1才半の赤ちゃんからピカソクラスの6年生まで汗だくになって楽しみました。厚くて上着を脱いでやっていた子も多く(中には上半身裸の子も^^)忘れ物の多い一週間でした。入り口の横の棚においてますので、今週お持ち帰り下さいね。
思いっきり遊んだ後は、その風船にギブスなどに使われている石こうテープを水に浸してから貼りつけ、リキテックスを水で溶いたものをスプレーして着色しました。入口部分が空いていますので、ランプシェードとしてもお使い頂いてもきれいです。

絵画の活動では毎回、モチーフに悩まされますが、夏がカブト虫やザリガニなど、複雑な形態をとるモチーフだったので今回は、単純な形態をもつぶどうにしました。しかし球体が連なるだけで、また、殆ど単色に見えるので、ともすれば紫の塊になってしまうのではないかなあと、少し心配がありました。
先々週は、一番初めの幼小コピカの日に用事があり、子ども達が描きあげる頃に教室に入ったのですが、目に飛び込んできた子ども達の絵は、いつも以上の驚きでした。私の心配など全く無意味。なんと瑞々しいぶどう!本当にひとりひとり皆、違う!と子ども達の表現の豊かさに脱帽です。殆どの子が二房以上のぶどうを描き、色混ぜした紫や青や赤のみんな違う色、また形も大小様々でしたので、一瞬、何種類かのぶどうを組み合わせてモチーフにしたのかなあと思ってモチーフ台を見ると、布の上に一房のぶどうがコロンとおいてあるだけ。「え~っ、これ見てこの絵が描けてるの~っ!!」と更に驚きでした。

先日、10月14日の、講演会、座談会では、多数の方にお越し頂きありがとうございました。私は、子ども達の積木を担当していましたので、この度は、講演は聴けなかったのですが、皆様の感想を読ませて頂き、心にしみる講演会であったことが伝わってきました。感想で一番、多かったのは、「私が、子どもの創造力を奪ってしまっていた。」「私の言葉が子どもの集中力をとぎれさせていた。」という反省の言葉と「“創造力は生きる力”好きなことを無我夢中になってやらせてあげたい。」「これからもっと子育てを楽しみます。」というこれからの子育てへの前向きな言葉でした。また、「大人である私も輝いていたい。成長したい。」という感想も多く、和久先生の講演は、子育て中のお父さん、お母さん、教育者だけでなく、社員研修や学生さん、老人大学など色んな相の方にも聞いて頂きたいと思いました。
先日のお母さん達の実践積木講座では、9月1回めの活動でつくったレンガのおうちをお母さん達にもグループにわかれてつくって頂きました。アトリエの活動では、たくさんの積木をどんどん使ってダイナミックな世界を展開することが多いですが、この時の積木遊びは、お家ができた段階でイメージ遊びがはじまり、駐車場をつくったり、プールをつくったり、お家本体そのものよりも、そこからはじまった空想の世界の方が子ども達にとっては楽しかったようです。
家庭でこそ生かして頂きたい遊びだと思ったので、この度は積木のいろはと同じセットを用意して、その量と種類で実践してもらいました。大人だといきなりお家をつくれと言われても戸惑うかなと思いましたが、さすが、アトリエのお母さん達。手のとまる人は誰もいなくて、次々に素敵なアイディアが浮かび、とくに部屋づくりは、スタイリッシュなキッチンやカントリー調など、子ども達にも見せてあげたいような出来ばえでした。

夏休みが終わりましたね。アトリエ通信も長い間お休みしてすみませんでした。今年の夏アトリエは、参加枠を増やしたにも関わらず、幼小コピカはすぐにいっぱいになり、たくさんの子ども達、お母さん達が驚きと感動の時間を過ごされてゆきました。3回連続コースで参加した子ども達は、アトリエにも先生にも慣れ、最後の日は「お母さん、来週も来れるよね。僕、通えるよね?」と頼み込んだり「ここに通うんやっ!!」と地団駄を踏んで困らせている子もいて、アトリエが心地よい時間だったんだなぁ、ここを好きになってくれたんだなぁと感じました。中には、お誕生日のプレゼントに夏アトリエを選んでくれた子もいて、たった数時間の出会いをこれ程、大切に思ってくれている子ども達の心に胸があつくなりました。色んな事情でアトリエに通えない子はいますが、この教育を子どもの成長の場として選択するのは、やはり、お母さんの決断と感性だと思います。子ども達の出会いをくれた保護者の皆様への改めての感謝の気持ちと、これからもアトリエの子ども達が一生を通じて、ここを大切な場所として記憶の中に残るようにスタッフ一同、気をひきしめて接してゆかなければと思いました。
先週の大ピラミッドづくり(子ども達の命名 地球テント)では、お母さん達をびっくりさせようと、皆、ひたすら積木を積んで頑張りました。私は教室のすみから遠目に眺めていたのですが、その一生懸命な後ろ姿が愛おしかったです。
今回は、はじめにかこさとしさんのかがくの本シリーズから「ぼくのいまいるところ」を読みました。この絵本は、ほるぷ子ども図書館のこじかコースに入っている“つよいかみ よわいかみ”のシリーズ(1)なのですが、深い視点から子ども達に科学を伝える表現方法は、あらためてかこさとしは作家の中でも別格だと思わされました。子ども時代にこんな絵本と出会っていたら、きっと人生は違うものになっただろうと思わされた時、それは本物であると感じます。

前回のコペルクラスで、「さんすうだいすき(4)」の、なかまあつめを楽しみの範囲でやってみました。子ども達は、遊びのひとつとしてとらえ、アトリエでやっている図形パズルやツートンブロックのように盛り上がりました。
「さんすうはキライ」と言っていた2年生のHちゃんは、お父さん・お母さんと一緒に「さんすうだいすき(1)~(4)」をゲーム感覚で楽しんでいるようで、「これ、大好き!おもしろい!」とニコニコ笑って喜び、「はやく“えあわせ でんこうニュース(算数大好き(5))”がしたいねん!」と意欲満々です。
アトリエの実践教育だけでなく、教育理論にも興味を持たれている方は、図形はもとより、数学・科学が好きな方が多いと思います。また、数学的思考をもっていらっしゃる方は、絵本子育てや読書の大切さについてもご理解頂いているからこそ、ほるぷ子ども図書館を選んで下さるのだと思います。ですから、ご自身はさんすうでつまづいた体験のない方も多いと思いますが、「さんすうだいすき」は子ども時代に「さんすうが大好き」な子になれるようにつくられているところが、他の算数教育との決定的な違いであり、遠山啓先生の意図するところではないかと思います。

先週の積木のスカイツリーは、子ども達も大満足のダイナミックで美しい作品に仕上がりましたね。今回は、六角形のビッグパターンボードを土台にして、その上に円筒型に積みながら天井までを目標に手の届く限り、積み上げてゆきました。同じくらいの年齢の子同士で二人組、三人組のチームを組んで行ったのですが、「ここは角柱でバランスとろ」とか「次の段で困るから、一回平らにしよう」など、一段一段、話し合いながらやっている姿を見ることができるのは、アトリエ講師の醍醐味です。私は全ては見ていませんが、他の先生達に子ども達の様子を聞くと、作品が仕上がるまで色んなドラマがあったようです。
アトリエではよくチームをつくって協力して一つの活動に取り組むことがありますが、そうした後、必ず同じグループの子ども達がガッチリ仲良くなります。大人もそうですが、ただ気の合う仲間と遊ぶだけでなく、何かの目的にむかって力をあわせて試行錯誤をくり返し、達成まで一生懸命の時間を共有すると、“気が合う”を越えた関係性が子ども達に成立するようです。その為には大人は“手助け”はしても、“手出し、口出し”は子どもにとって迷惑至極。また、やらされるのではなく、自らその世界にむかっているということが何よりも大切なことです。子ども達同士で前向きに自分達で考えてつくりあげるからこそ、お互いの信頼感が生まれます。

毎回、絵画で見せる子ども達の集中力は、私達講師が圧倒される程の緊張感です。今回も、子ども達の絵から、一生、忘れられないような感動を与えられました。
2年生のS君は、教室に入って来た途端、「今日、絵なんや!俺な、めっちゃ上手く描けるで。方法あみだしてん。」と意気揚々とした顔でイーゼルの前に立ちました。その宣言どおり、彼は、自分でも納得の素晴らしい絵を描きました。当然、そんな方法をあみだした訳ではありません(^^)。ただ、とても集中して描いていました。後でその様子をお母さんに伝えると、彼はアトリエでの絵画に苦手意識があり、初めてアトリエで絵を描いた日は、家に帰って号泣したそうです。負けず嫌いで気も強い子なので、自分のそんな気持ちを悟られたくなく、先にそう言うことを言って、自分の気持ちを励ましていたのかなあと思うと胸が熱くなりました。でも、私の友人にその話をすると、「そうかもしれないけど、その子は、アトリエに入った瞬間、ここの空気や先生達の顔を見て、本当にそんな気持ちになったかもしれないよ。」と言われるとそんな気もします。彼が本当は、どんな気持ちだったのかは、誰にもわかりません。確かなのは、彼がこの一時間半、集中して画面に向かっていたということです。


先週のピカソクラスでは、正三角形の外接円で、製図を描いてみてから、用意していた型紙を使って、正20面体BALLのランプシェードを作りました。

まずは、コンパスと定規だけを使って六角形の作成。これは高学年はなんなくクリア。はじめてコンパスを持つ3年生も、講師の助言を聞きながら、見よう見まねで描いていました。そこから、どうやってこの図面を描くのかを説明しましたが、一部の高学年には、「対角線を引いてできた正三角形に、外接円を描くにはどうすればいい?」と聞いてみました。その為には、正三角形の中心点を確定しなければなりません。学校の図形問題のように聞いたわけではありませんが、理論派の子からは、「そんなん対称軸をひけば、その交差するところが中心点やん。」と言う意見や、写真(3)のように、前記の六角形に正三角形を逆向きに2つ描いて、その交差点が中心点になるという子や、半径の1/2に、コンパスを合わせ、円を描いているうちに中心点を見つけた子など、色々でした。(いずれも高学年です。)それにかかった時間はわずか3分程。見事です。鳥肌が立つ程感動しました。アトリエには色んな子がいますから、そういうタイプの子だけでなく、中心点や外接円など、どこ吹く風で、作図した六角形を利用して、コンパスや定規で「これ、おもしろいな。」と、どんどんパターンを作って、デザインを楽しむ子もいました。それはそれで、発見の尽きない世界であり、答えが必要な時には、導き出すことはできるだろうと考えさせられました。

前回の活動で登場した円弧モザイクは、円を構成する童具で、全円・半円・1/4円が全5色で用意されています。
キュッとピッタリ入る感覚が楽しいのか、はじめのうちは、どの子も全円でたくさん円を作って遊びますが、幼児になると、1/2や1/4を加えて、複雑なパターンを作るようになります。また小学生になると、写真のように立体的なものを作ったり、そのまま飾れるような美しいパターンを作ったり、高度な活動へと発展してゆきます。(コマを作った4歳児は、「わざと色をたがいちがいにしてるねん。」と言っていました。その構成能力もさることながら、“たがいちがい”という言葉が出てくるところも、さすがに童具と絵本で育ったアトリエの子だなぁと感心させられました。)
また、円弧モザイクは、積木のいろはや、くむくむの円柱とも基尺が合うので、全円の中に積木を入れて遊んだり、半円は積木遊びの脇役としても活躍します。
全円セット Kカラーmix \3,800・K10¥3,800・ビーズ小穴¥3,100を合わせて頂くと遊びやすいので、是非この機会に、おうちでの童具環境に揃えて頂ければと思います。

今週は、円をテーマに、みんなででっかい“どらやき”を作ります。黒石先生オリジナルレシピの生地は、ホットプレートやフライパンで簡単に出来る優れもの。レシピをお渡ししますので、是非おうちでも色々アレンジして作ってみて下さい。
2012.5.(1) アトリエ講師 星野 由香
独楽の魅力は、回転させることによって瞬時に事態を変化させられることにあります。“形態をまわす”それだけのことで想像もしなかったような現象が生まれ、子ども達は驚きと感動に胸をおどらせていました。とりわけ、息を吹きかけてまわす吹き独楽や、途中で上下がひっくり返る逆さ独楽や黒と白しかないのに発色するベンハムの独楽など。科学を利用したものは、5歳以上の子ども達がとても興味を持っていました。はじめは驚きと感動、そしてなぜ?どうして?という不思議、それから興味が湧き自分で考えはじめる。そういう体験が子ども達に科学する心を芽生えさせます。
アトリエの卒業生で算数や理科が得意だった子は、例外なく独楽や折紙でよく遊んでいました。折り紙は、正方形と直角二等辺三角形のくり返し、また1/3、1/2などの分割、角度平面から立体への変化など、数学的な要素がたくさんつまっています。

毎年、節目となる4月は、新しい環境に惑いながらも、希望に満ちている子ども達の姿に、私も新しい息吹を与えられます。
親子コピカへ入会する子ども達、はじめてお母さんと離れる幼児コピカ、小学クラスの1年生、念願のピカソデビューを果たした3年生、またひとつ大きくなった子ども達。とりわけ、ピカソに入った3年生は、緊張感とやる気で皆、これまで見たことのないような表情をしていました。
3年生を迎える4~6年生も、その気持ちが伝わるのか、少しピリっとして、皆、どこか笑顔もこわばり、この時期だからこそのこんな感じっていいですよね。緊張するということは、“なめてかかっていない”という気持ちのあらわれです。子ども達なりに、ピカソクラスは“2年生までと違うんだ”という気持ちになり、また4~6年生はしっかりした姿を見せなくてはならないと思ってくれたことを感じました。

入園・入学・進級おめでとうございます。それぞれにみんなまたひとつ大きくなり、子ども達もアトリエも新たな一年がスタートします。本年度は、子ども達の言い方を借りれば、更に“進化”したアトリエになることと、和久共育の原点を忘れないアトリエを目標に、スタッフ一同、子ども達と共に理論と実践の両方から創造力を全開して取り組んでゆきたいと思います。
今、世界的に注目を浴びている幼児教育“レッジョエミリア”の教育理念に
子どもには 百とおりある。
子どもには 百のことば 百の手 百の考え 百の考え方 遊び方や話し方
百いつでも百の 聞き方 驚き方、愛し方 歌ったり、理解するのに 百の喜び
発見するのに 百の世界 発明するのに 百の世界 夢見るのに 百の世界がある。
子どもには 百のことばがある(それからもっともっともっと)
けれど九十九は奪われる。
学校や文化が 頭とからだをバラバラにする。
そして子どもにいう 手を使わずに考えなさい 頭を使わずにやりなさい
話さずに聞きなさい ふざけずに理解しなさい
愛したり驚いたりは 復活祭とクリスマスだけ。
そして子どもに言う 目の前にある世界を発見しなさい。
そして百のうち 九十九を奪ってしまう。
そして子どもにいう 遊びと仕事 現実と空想 科学と想像 空と大地
道理と夢は 一緒にはならない ものだと。
つまり 百なんかないという。子どもはいう でも、百はある。
という言葉があります。全くそのとおりです。
先週の動物づくりは、子ども達の集中力、発想力、創造力、そして根気強さに脱帽しました。親子コピカのお母さん達は、お子さんと一緒に活動されているので、ご理解頂けると思いますが、あれだけ複雑に木端がつけられた作品を、白ペンキで塗って着色するのは、本当に大変なんです。
また、加古川PRの子達は絵本好きな子が多いからか想像力が豊かなので、普通の動物をつくる子がほとんどいなくて(笑)。子どもを生むしっぽだの、話のできる角だの、宇宙に行ける羽だのとつける素材の量が半端じゃなかったので、子ども達の補助をしているだけでくたくたになりました。「この耳な、夜になったら移動するねん」とか「この子、後ろから乗らな怒るで」とか色々あるようで、名前をつけるほど、作品に愛情を持っている子もたくさんいたので、是非、おうちに帰ったらどんな動物なのか、お話を聞いてあげて下さいね。

先週の活動は、アトリエではめずらしい具体物である人の形をベニヤ板を接合してつくりました。マリオネットのようにしてもおもしろいなあと思いましたが、動く仕掛けをつくらなくても今にも動き出しそうなくらいの躍動感のある作品に仕上がりました。
はじめのイメージづくりで行ったマグネットモザイクの遊びでは、「今日は人をつくろう」という限定されたテーマが、かえって子ども達の想像力をかきたて、かわいい“人”がいっぱいできました。
私も一緒につくっていると「先生がつくっている人“太陽にとぶ矢”の絵みたい」と言い、皆が「ほんまやー」。大正解。私はジェラルド・マクダーモットの絵をイメージしてつくっていたので、それがわかるアトリエの子達はすごいと思いました。この日本のこの加古川でピンポイントで繰り広げられた会話です(^^)

1月3回目の活動は、四角をテーマにはじめは五味太郎さんのプレイブッキー「おみせやさん」を見せて、お店探しをして遊んだあとに、ダンボールに画用紙を貼ったり、マーカーやポスカで絵を描いてその上に積木の箱を乗せ、積木で屋根やマンション、階段などをつくりました。まるでオシャレな店舗つき集合住宅のようなかわいい世界ができましたね。一面を内側に折、三面を囲むようにして積木の箱の上にのせると、ドールハウスのように楽しめますし、またその上に屋根をつける活動もできますので、是非お家での積木遊びにもご利用下さい。

積木同様、アトリエの主軸となる絵画の活動は、感動させられない日はありません。同じ画材、同じ環境で行うことから、子ども達の成長や心の動きが感じられます。
大人しい子や繊細すぎると感じる子が、絵画の時には堂々としていて、飛び出してくるような大胆な絵を描くと「ああ、この子は大丈夫だ。芯はしっかりしている」と思えたり、この頃心が荒れてるなあ、自信を失っているなあと心配していた子が自分だけの空間に無我夢中になり、そのことが自信を取り戻すきっかけになったことを描き終えた時の表情から感じ取れたりすることがあります。
幼児クラスでは、デッサンしていても、色を塗ると消えてしまって絵具の固まりになることもありますが、心配することはありません。その絵には子供のなりのストーリーがあったり、色混ぜを楽しんでいる間に泥んこのような画面になってしまったり、それぞれの無我夢中が描かれてあります。そして、アトリエでは上手に描くことよりも、今、その子が向かっている世界を大切にしたいと考えています。

正三角形 10枚
平行四辺形 1枚
等脚台形 1枚
鈍角二等辺三角形 3枚
直角不等辺三角形 3枚
注:正三角形の一辺は3cm 他の形も3cm基尺
問1. 上記のパーツを全て使い、それぞれ組み合わせの違う一辺6cmの正三角形を
6個つくりなさい。
問2. 上記のパーツを全て使い、正六角形をつくりなさい。
問3. 上記のパーツを全て使い、長方形をつくりなさい。一辺の長さは問いません。
先週の小学校2年生までの幼小コピカでは、勉強系的に書くと(^^)、前半はこういう活動をしました。こうやって書いてみると、アトリエの子達は相当すごいことをやっていますよね。もしかすると、お勉強系の習い事よりレベルは高いかもしれません。いずれ習うことを先にやっているのではなくて、大人でもできないことをやっているのですから。紙面で見ると考える気も起こらないのですが、アトリエでは実際の形(ケルンモザイク)に触れて行うので、子ども達は一目瞭然に60度の世界を直観します。

想像力・創造力は生きる力
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
昨年は感動に続く感動の毎日を走り抜けた一年でした。子ども達に大きな事故も無く、無事、新年を迎えられたことにまず感謝し、これからも一人ひとりの子ども達、お母さん達の心に沿い続けるアトリエでありたいと思います。今年もどうぞよろしくお願い致します。
2012年のお正月、皆さんはどんな風に過ごされましたでしょうか?私は掘りごたつの特等席で大晦日定番の紅白を観ながらのんびりすごそうと思っていたのですが、どうしてもじっとしていられず、実家の本棚の物色を始めました。

前回の活動は、毎回、円柱がテーマの時に登場する、キューブダンシングを子ども達に見せてからはじめました。キューブダンシング(\12,000)は球・円柱・紡錘体・立方体の4つの基本形態(抽象形態)を回転させることで、子ども達に形のつながりを直観させる童具です。万物はこの4つの基本形態に抽象化することができますから、この4つの形態につながりを見出すということは全ての具象・事象には、つながりがあることを子どもに示唆します。
毎回、特に幼児の反応が面白くて形を回転すると“まる、見えた!”“四角も見える!”“四角からまるがでてきた!”と新鮮な感動が伝わってきます。